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2009年3月

風呂と日本人

おそらく「風呂」という沐浴文化がある国は非常に少なく、日本はその一つにあるが、宗教性よりも、日課・レジャーの要素が多岐にわたる「風呂」文化があるのは日本ぐらいであろう。今となっては観光として温泉を愉しんだり、家庭でも戦闘、もしくは楽しみや癒しのための入浴剤があるほどである。単に風呂と言っても楽しみ方は人それぞれである。 ではなぜ日本にはこのような「風呂」の文化が栄えたのか、もともと「風呂」の起源は […]

評伝 川島芳子―男装のエトランゼ

日中戦争時代、この二国間の狭間で生き抜いた二人の女性がいた。一人が山口淑子、「李香蘭」と呼ばれた女性である。もう一人は本書で取り上げる川島芳子(本名:愛新覚羅 顕シ ※シは王ヘンに子)、「男装の麗人」として名をはせた女性である。 本書はこの川島芳子にスポットを当てているが、今から25年前にジャーナリストの上坂冬子が上梓した「男装の麗人・川島芳子伝」を例に挙げながら、この本で取り上げられなかったとこ […]

お金の流れを呼び寄せる 頭のいいお金の使い方

著者の午堂様より献本御礼 社会人になって10万以上の給料をもらえば必ず何かに使いたくなる。しかし「戦後最大の好景気(実感無き好景気)」以降、やたらに貯金をする若者が増えているという。1カ月で平均で3〜5万、中には10万円貯金している人がいるという。いくらやっても報われないという風潮か、それとも消費をした所での見返りが期待できないのかというのがあるのではないかというのが私自身見ていてそう思った。私も […]

源氏物語、〈あこがれ〉の輝き

著者のノーマ・フィールド氏(以下:ノーマ氏)は大学時代にいやというほどその名を聞いた。ちなみに私ので他大学は小樽商科大学で、今はブームは去ったが「蟹工船」で有名な小林多喜二の母校である。ノーマ氏はシカゴ大学教授であり、日本研究者である。そのノーマ氏は最近小林多喜二について研究を行っており、私の大学でも上げられ、ノーマ氏も1〜2回ほどその大学で講演を行った。そのことから私は「ノーマ氏=小林多喜二研究 […]

平成落語論─12人の笑える男

今月8日に林家いっ平が「二代目林家三平」を襲名した。1980年に初代三平が急逝して、約28年もの間空位となったこの「三平」の名前が復活する。ちなみに初代三平はご存じのとおり「どうもすいません」「体だけは大事にしてくださいよ」という名セリフがあるが、二代目はそれよりも古典落語に比重を置いているという。私自身落語は聞くが二代目三平の落語はまだ一度も聞いたことがないのでどういった落語かというのは説明でき […]

実践!「仕組み」作りセミナー Vol.1 感想

昨日は2冊の「仕組み本」の著者である、荒濱さんと高橋さんのセミナーに行ってきました。 これまでいくつかのセミナーでお会いした方が主催するセミナーなので、心待ちにしていたセミナーでした。 さて、それぞれの感想に行ってみましょう。 第1部 荒濱一&高橋学 上記の本の内容だけではなく、発展的な概念に至るまで説明されていました。 第2部 田中正博 保険での「仕組み」を作った田中さんの講演。以下の本がありま […]

ジャパンクールと江戸文化

ジャパンクールについては取り上げたばかりで(「ジャパンクールと情報革命」)、しかも江戸文化と共通するところがあるという考察がされている内容も含まれていたのだが、偶然というのは恐ろしいものでそれを銘打った本がほかにあった。本書は今大流行している日本アニメ・マンガの「ジャパンクール」とこちらも流行となっている江戸文化の関連性について考察している一冊である。 第1章「ジャパンクールから見える江戸文化」 […]

旧・ホンダ、新しいチーム名は…

新チーム「ブラウンGP」が誕生 http://f1.gpupdate.net/ja/news/2009/03/06/207861/ ホンダとロス・ブラウンは、旧ホンダレーシングF1チームの存続について合意に達したことを金曜日の午前に発表した。ホンダはチームの保有権を新チーム代表のブラウンに手渡すことになる。 全株式をブラウン氏に売却=F1撤退のホンダ http://headlines.yahoo. […]

島津久光=幕末政治の焦点

1853年にペリーが浦賀沖にやってきてそこから明治維新までの約15年の間、「幕末」と呼ばれ様々な事柄・事件、人物が乱発した時期であった。閉廷、もしくは安定した時期に偉人と呼ばれる人物が生まれることはごくまれのことであるが、幕末などの時代の変わり目や戦争における混沌の時代は歴史に残る有名な人物がよく出てくる。混沌の時代だからでこその産物であろう。世界恐慌と言われる今、経済界ではまさに混とんの時代であ […]

江戸人のしきたり―日本橋、天麩羅、三社礼、寺子屋、歌舞伎、吉原…日本人の知恵と元気の源泉

江戸時代というと様々な文化が栄えた時代でもある。しかし鎖国状態であったため海外からの文化を取り入れるということではなく、日本独自に築き上げた文化であったため、幕末に外国からきた者たちは非常に珍しがり、かつ畏敬の念を払ったとも言われている。その江戸文化は落語の世界、とりわけ古典落語の世界から存在しているため、江戸文化というのはわりととっつきにくいというわけではない。本書はその中から江戸人のしきたりを […]