「偏食の的」として挙げられる「コンビニ食」。最近では栄養バランスも考えられるような品も増え、即席性だけではなく、おいしくもなった。
その「コンビニ食」は「脳」にどのような影響を及ぼすのだろうか、そしておいしさはどのように表現されていくのか、本書はコンビニ食の作られ方とともに紐解いている。
第1章「おいしさも見た目が9割」
「人は見た目が9割」と同じように「コンビニ食も見た目が9割」だという。視覚から伝えられる「おいしさ」を表しているが、コンビニ食はそうさせたくなるほど陳列を見ると様々な形の「おいしさ」を彩る弁当が並んでいる。
「がっつり」としたもの、「季節」や「健康」を味わえるものなど様々である。
第2章「おいしさと脳」
その「コンビニ食」のイメージは「カロリーが高い」「栄養バランスが悪い」「健康に悪影響を及ぼす」と様々である。現在でもそのイメージは捨てきれないが、コンビニ食のヴァリエーションは日々進化しているだけあって、一概に言えなくなっている。さらにいうと「若者食」の代表格として挙げられるコンビニ食であるが、今となってはサラリーマンや60代以上の方々や女性にも親しまれるようになっていった。
そのコンビニ弁当にしてもおにぎりにしてもヴァリエーションが広がった分、おいしさにも違いを楽しむことができるようになった。それが脳にとっても「おいしさ」の幅を広げることのできる要因にもなった。
第3章「変わるおいしさ、変わらぬおいしさ」
時代とともにコンビニ食のヴァリエーションが変化しているのと同時に「おいしさ」の基準や幅も広がっていった。味わい方も地域によって異なるが、全国津々浦々の弁当やおにぎりも販売され始めたことも影響の一つとして挙げられる。その一方でコンビニ食が作られ始めたものもあり、それは今でも変わらぬおいしさを楽しむことができる。
第4章「おいしさの表現を磨く」
「おいしい」と一概にいっても、料理や調味料など五感をフルに活用した表現を使うと幅広くなってくる。その表現を広げることができる魅力として「コンビニ食」がある。かつては「偏食」や「孤食」など悪印象の的だった「コンビニ食」だが、今となっては即席性を保ちながらも「健康」「量」「味わい」などヴァリエーションが広がりを見せることによってその「偏向」は解消され、幅広い世代に愛されている。
コンビニ食はこれまでも、そしてこれからも進化を続けていく。その進化によって食の変化もまた楽しめるようになる。本書はその過去と未来を映し出している。
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