<崇儒學第二十七>
中国大陸や朝鮮半島で重宝された「儒学」の重要性について議論をしたところです。
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貞觀二年,太宗謂侍臣曰:「為政之要,惟在得人。用非其才,必難致治。今所任用,必須以德行、學識為本。」諫議大夫王珪曰:「人臣若無學業,不能識前言往行,豈堪大任?漢昭帝時,有人詐稱衛太子,聚觀者數萬人,衆皆致惑。雋不疑斷以ショウ(草かんむりに着朋にりっとう)ショウ(耳へんに貴)之事。昭帝曰:『公卿大臣,當用經術明於古義者,此則固非刀筆俗吏所可比擬。』」上曰:「信如卿言。」
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政治をなすに当たって最も重要な要素として、教養などの学業と才能がなければつとまらないと言います。君主を諫めたり、道をひらくことができます。
<論文史第二十八>
歴史を学ぶこと、そして歴史としての「記録」について議論をしたところです。
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太宗曰:「朕有不善,卿必記耶。」遂良曰:「臣聞守道不如守官,臣職當載筆,何不書之。」黄門侍郎劉泊進曰:「人君有過失,如日月之蝕,人皆見之。設令遂良不記,天下之人皆記之矣。」
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歴史は良い事も悪いことも記録されます。そのため太宗自信も後の歴史の為に、自分の悪い行いも記録するのか、と心配し、記録官に問いかけたところです。
その記録官はたとえ悪いことをしたとして、記録しなかったとしても、民たちの記憶に残ります。その記憶が後に国が滅ぶきっかけとなることもあります。
余談ですが、この貞観政要がでたきっかけとしたのが、ここの節であり、歴史における記録の重要性などの本質を突いた所とも言えます。
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貞觀十四年,太宗謂房玄齡曰:「朕毎觀前代史書,彰善疚惡,足為將來規誡。不知自古當代國史,何因不令帝王親見之。」對曰:「國史既善惡必書,庶幾人主不為非法。止應畏有忤旨,故不得見也。」
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歴代の皇帝の歴史は様々あります。善行も悪行も記録しており、それを教訓にしてこれからの「戒め」として使う事を太宗は考えました。
しかしこう言った記録は決して皇帝には見せていないのでした。それはなぜでしょうか。
それについて臣下は自分の心がやましくなり悪事を働かないようにするために見せないそうです。
歴史を学ぶことは、「温故知新」の意味合いがあるのですが、良いことも悪いことも学ぶ事を鑑みると、悪いことも学べるという負の側面もあるようです。
<論禮樂第二十九>
「禮樂」について議論をしたところです。
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又詔曰:「氏族之美,實系於冠冕,婚姻之道,莫先於仁義。自有魏失禦,齊氏雲亡,市朝既遷,風俗陵替,燕、趙古姓,多失衣冠之緒,齊、韓舊族,或乖禮義之風。名不著於州閭,身未免於貧賤,自號高門之胄,不敦匹嫡之儀,問名惟在於竊貲,結リ(衣へんに離のへん)必歸於富室。乃有新官之輩,豐財之家,慕其祖宗,競結婚姻,多納貨賄,有如販鬻。或自貶家門,受辱於姻ア(女へんに亞);或矜其舊望,行無禮於舅姑。積習成俗,迄今未已,既紊人倫,實虧名教。朕夙夜兢惕,憂勤政道,往代蠹害,鹹已懲革,唯此弊風,未能盡變。自今以後,明加告示,使識嫁娶之序,務合禮典,稱朕意焉。」
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少し長文でしたが、家族など庶民の事情、そして自分自身と庶民たちの仁義・礼にいついて太宗自信が説いたところです。
人間の活動には「仁義」が第一であり、太宗自身もそれを実践していました。しかしそれが中国大陸全体に伝わっているか、というとそうではありません。太宗のあずかり知らぬ所で、やましきこと、悪しきことは起こっています。
その中でも「婚礼」について、現在でいう「結婚詐欺」や「玉の輿」「政略結婚」についてを憂いていました。
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禮部尚書王珪子敬直,尚太宗女南平公主。珪曰:「《禮》有婦見舅姑之儀,自近代風俗弊薄,公主出降,此禮皆廢。主上欽明,動循法制,吾受公主謁見,豈為身榮,所以成國家之美耳。」遂與其妻就位而坐,令公主親執巾,行盥饋之道,禮成而退。太宗聞而稱善。是後公主下降有舅姑者,皆遣備行此禮。
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中国大陸では皇帝の娘が臣下に嫁ぐときにはその臣下の親族は皇帝に対し、礼を尽くすための儀式(謁見を受けるための儀式)がしきたりとしてあったのだそうです。
しかし、いつの頃からかそれがおろそかになってしまい、太宗もそれを憂いていましたが、臣下の一人である王珪がこの礼を行ったことを喜び、以降も実行するよう臣下に命じたそうです。
日本でも婚礼については様々な「伝統」があるのですが、それが効率化や合理化などの「時代の波」にのまれ、その
「伝統」も廃れているのも事実としてあります。婚礼に限らず、日本文化にもいろいろと「伝統」があり、廃れてしまったものも少なくありません。
ただ、その「伝統」ただ「守る」「続ける」だけでは、時代にあわなくなってしまいます。時代に合わせながら「変化」をする事も大切です。
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<参考文献>
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