個人差はあるが「頭が良い」や「頭が悪い」という人もでてきている。私の場合はこういったブログを書いているので「頭がいい」という印象を持たれるが、仕事上では打って変わり「お前、バカじゃないのか」「頭悪いのか」といわれることが多々ある。自分自身も「頭がよい」という定義は「わからない」としか言いようがない。
本書は「頭」を使う、すなわち「脳」を使うためにはどうしたらよいのか、最新の脳科学をもとに、脳を使うのが「うまい人」「ヘタな人」それぞれの定義と仕組みについて分析を行っている。
第1章「脳科学にまつわるウソと誤解」
脳の動かし方によって「右脳型」「左脳型」と定義される。簡単に定義すると、
・「右脳型」・・・論理・理性型・男性的
・「左脳型」・・・直感・感覚型・女性的
私の場合は結構「右脳型」と呼ばれているが、大学3年生の頃に診断を受けたので、現在はどうなっているのか不明である。
その「脳科学」はあたかも「血液型診断」の「○型人間」と呼ばれるように一種の偏見を持って診断されているため、一概に「右脳型」「左脳型」と定義されていても、様々な形が存在する、著者は主張している。
第2章「脳を働かせる習慣、バカになる習慣」
「脳によい習慣」「脳に悪い習慣」もまた、ある種の偏見を持っている。
「テレビ」や「テレビゲーム」「ネットサーフィン」は「頭を悪くする習慣」の代表格と言えるのだが、とらえ方、あるいは見方一つで「脳によい習慣」にシフトすることができる。
「頭によい習慣」や「悪い習慣」のほかにも「カフェイン」や「ニコチン」の「知的ドーピング」の効能と現状についても取り上げている。
第3章「「頭が良い」は本当に遺伝するのか」
「太る」や「頭が悪い」は「遺伝する」と主張する論者も少なくない。逆に「頭が良い」ことは遺伝により決まるものなのだろうか。
それを説明するためにも「頭が良い」とはそもそも何なのかを定義する必要がある。「勉強ができる」もあれば「知能が高い」というものがある。本章ではそこから説明されている。
第4章「不安を感じやすい人の共通点」
自分自身は四六時中「不安」に苛まれている。ではその「不安」はどこからきているのだろうか。そこには「神経伝達」が大きくか関わっているのだという。
そしてその「不安」を落ち着かせるために「散歩する」「書く」ことへの効果はどのようなものがあるのか、本章にて分析を行っている。
第5章「仕事も勉強もはかどる脳のしくみ」
時間によるのだが、勉強や仕事をしていて「没頭している時」がある。自分自身も書評にしても、勉強にしても、仕事にしても、集中していて食べることすら忘れてしまうこともある。俗に言う「寝食忘れて没頭する」ということが当てはまるようなことである。
そのような脳の仕組みとはいったいどのような状況にあるのか。その重要なキーワードとして「ドーパミン」が挙げられる。
「脳」の働きはまだ分からないところが多い。本書で紹介した「脳」の働きもまた解明できたところの一部である。しかし、今ある「脳に良い」「脳に悪い」という考えをリセットし、本当の意味で「脳に良い」ことは何かをインストールする事、さらに脳科学や生命科学について興味を引き立たせてくれる一冊と言える。
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