自然災害からいのちを守る科学

自然災害はいつ、どこで起こるかわからない。その自然災害にも「地震」「雷」「火山噴火」などが挙げられる。本書はそのメカニズムを知り、自分の住んでいる地域を鑑みた防災・減災のあり方について示している。

第1章「日本の地理的条件と自然災害」
日本には「環太平洋造山帯」によるところにあり、地震や台風などの自然災害が起こりやすい。そのため、自然災害に対する対策も行われているが、想定を遥かに越えることも度々起こる。本章では災害が起こりやすいメカニズムについて日本に置かれている地形とともに論じている。

第2章「日本におこる自然災害」
自然災害と一口に言っても様々である。一昨年の3月11日に起こった「東日本大震災」もあれば、夏から秋にかけて接近・上陸する台風、活火山の噴火、大雨による洪水などの水害、大雪による雪害もあれば、夏季の低温による「冷害」もまた自然災害であるという。

第3章「自分の住む地域の地盤や地形を知ろう」
いったん災害が起こると、起こったあとの対策をすれば良い訳ではない。一つの災害が、更なる災害を呼び起こす、いわゆる「二次災害」が起こることもある。
本章では災害が起こる前の対策として、思い込みを捨てる、天気予報に正しく反応する、備蓄するなどの「備え」を詳しく紹介している。災害に対する被害をゼロにすることはすべてできるわけではないが、被害を最小限に押さえるような方法も本章にて提示されている。

第4章「身の回りを知り、いざというときに備えよう」
第3章の延長線上として、自分の身の回りの備えについて提示している。チェックリスト形式で示しているため、実践しやすく作られている。

「備えあれば憂いなし」という言葉がある通り、災害に備えて、様々な準備をしても、し過ぎることはない。「忘れた頃にやってくる」災害のために、対策をするのは「いつやるか、今でしょ!」と言える。