サービス残業という地雷

「サービス残業」というのがある種の「地雷」を持っているのだという。その「地雷」というのは、サービス残業の残業代を巡っての請求を起こす裁判が相次いでいるところから来ている。

その理由としてはサービス残業が強いられてしまい、労働者の不満がたまりこんでしまい、それが「未払い残業代請求」という形で企業を相手取った裁判を起こし、中には泥仕合の様相を見せている。

そのようなことは現状としてどのようにして起こるのか。そしてそれを未然に防ぐためにはどうしたらいいのか、そのことについて取り上げたのが本書である。

第1章「サービス残業の地雷はどの会社にも潜んでいる」
「未払い残業代訴訟」は現在でもテレビ・新聞などのメディアで取り上げられるのだが、そのさきがけの一つとなったのは2008年のマクドナルドにおける「名ばかり管理職」の裁判である。この時の地裁の裁判では「管理職」であることが認められず、未払い残業代請求を認める判決が出たことで話題となった。そのことから「名ばかり管理職」という言葉が出てきて、それが未払い残業代請求の訴訟が出てくるようになった。本章ではサービス残業における事例について「名ばかり管理職」のほかに「年俸制」や「みなし労働時間」「医療従事者」「労災」など取り上げられている。

第2章「未払い残業代問題の地雷原はどこか?」
第1章にて取り上げられた「未払い残業代訴訟」の地雷原はどこにあるのか、本章では労働法や就業規則における労働時間や労働管理の落とし穴について取り上げられている。最も「法律の抜け穴」というのもあるのだが、ほかにも管理者・労働者による法律解釈の誤解から「サービス残業」が生じてしまい、中には訴訟へと発展していってしまっている例も存在する。

第3章「未払い残業代請求という地雷が爆発したら?」
その地雷が爆発するとしたらどのような時か、本章ではそれについて事例とともに取り上げられているのだが、会社の対応や退職にまつわるトラブルなどが実例として挙げられている。

第4章「サービス残業という地雷の爆発を未然に防げ」
サービス残業という「地雷」が爆発をしたらどうなるのか、それは「未払い残業代訴訟」が続出し、企業によっては「残業代支払い」が原因で倒産してしまう所も出てくるという。それを未然に防ぐためには、労働管理のできる管理者を作る、様々な想定ができる就業規則をつくるなど、経営者の観点から防ぐ方法について取り上げられている。もちろん本書は「経営者新書」であるため、当然と言えば当然である。

経営者の観点からして、「サービス残業」は「目の上のたん瘤」のように思えて、実際のところ、本書で取り上げられている「地雷」と言われても過言ではない側面を持っている。その地雷を除去する、あるいは防ぐことに経営者は四苦八苦しているところも多いのだが、それは根本的に労働環境を見直す必要がある、そのことを本書にて思い知らされた。

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