怖くて眠れなくなる科学

科学はいろいろな側面を持っている。その中でも「怖い」側面が存在する。具体的にどのような「怖い」存在なのか、そして私たち、さらには地球に対してどのような影響を与えるのか、本書はその科学における「怖い」側面について取り上げている。

Part1「人にまつわる怖い科学」
人体に悪影響を及ぼす「科学」とはいったいどのようなものがあるのかというと、人体に害を及ぼすような細菌やウイルスを連想してしまうのだが、それはPart2にて取り上げられている。ここでは人体というよりも「脳」や「意識」などの怖さが挙げられる。どのような怖さというと「記憶のウソ」「自由意志はない」などがある。

Part2「病にまつわる怖い話」
前に書いたのだが、人体において怖いものというとウイルスや細菌もある。冬に流行するインフルエンザウイルスもあれば、最近話題となっている「人食いバクテリア」といったものもある。ほかにも本章では「ギロチン」や「ロボトミー」「優生学」などが挙げられている。

Part3「宇宙にまつわる怖い話」
宇宙にまつわる怖い話というと、自分自身も想像できないのだが、本章ではブラックホールや異星人についての話を取り上げているが、前者はすでに列挙しているのだが、後者はいまだに存在していないのだが、まだまだ宇宙について未解明な部分も多々あるため、その未解明なものも「怖い」存在と言える。

Part4「地球にまつわる怖い科学」
地球では色々な災害が起こる、時には想像し得ないような災害が起こり、日本でも有名なものでは4年前の東日本大震災、昨年の御嶽山噴火、今年も口永良部島の噴火もあり、現在進行形で桜島が噴火の可能性があるという。
現在日本では災害に関しあらゆる対策を行っているが、時としてその私たちの想定し得ない、さらに言うと最新の研究データを持ってしても予知できない災害が起こることだってある。そのことから「怖い話」と言える。

Part5「科学者にまつわる怖い話」
科学者における「怖い話」としてガリレオ・ガリレイやアインシュタインを取り上げているのだが、過去にいくつかの本でも取り上げたのだが、科学者が新発見をするたびに新発見をしたものをあまり取り上げず、パーソナリティばかりを取り上げ、そして疑惑があったら急に騒ぎ出すような報道をする。それが科学者に対して精神的な苦痛を生み、さらに科学に対する不信感を強めてしまう。そういう意味の「怖い話」も存在する。

科学の進歩によって、私たちの生活は便利なものになっていき、様々な新発見もできた。しかし科学は時として「怖い側面」を持っている。それは人為的なものもあれば、科学によって解明されていないものもある。しかもその「怖い側面」がいつどこで出るのか分からない。本書はその「怖い話」として科学にまつわる「怖い側面」の片鱗を垣間見た一冊と言える。