「ロジカル・ブランディング」として今もコンサルタントとして、ブランディングとして名をはせており、先日のセミナーの講師であった坂田篤史氏の1冊である。初めてお会いしたのは昨年の読書パーティーの時である。名前や人柄についてはブログ伝いで知ってはいたが「ロジカル」を極めた風貌と話し方、そしてブログでの蜂の一刺しにも勝る論調は人気が高いという何よりの証拠である。ちなみに著者はまだ29歳。私の6つ上である。しかし人脈の差は雲泥の差である。かたや本書を出すほど人脈を極めた方。かたやまだ駆け出しで人脈作りも分かっていない小坊主。本書はそんな小坊主がこういった人たちのための人脈の気付き方について著者の手法を完全に暴露したものである。それゆえ具体的な記述が多いことから実践している人も多い。
Chapter 1「28歳までの人脈がなぜスカウトにつながるのか」
かの藤巻幸夫は「20代のうちに人脈を築くのは難しい(p.18より)」と主張しているが、著者はそれに自分の実績を交えながら異を唱えている。人脈は目的をもって、さらに成功した人たちのことを学びとりながら築いていくことによって可能であるという。
Chapter 2「20代に築いた人脈がビジネス人生を大きく変える」
さて人脈を築くことは何なのかということになるが、著者によると人脈は「「チャンス」と「知恵」のレバレッジ」を生み出すという(p.50より)。そのためにはセミナーや交流会に目的意識をもって積極的に「自己投資」をするということが基本中の基本であるという。ここまではごく一般に出回っている人脈本となんら変わらない。
Chapter 3「「20代」で一歩抜け出すための人脈術」
ここから著者の色が出てくる。セミナーに参加をするため、講師や主催者にどのようなアプローチをするべきなのかということが書かれている。例えば、
参加前にメールを送る。(p.80より)
参加後には手紙を書く。(p.81より)
名刺のほかにプロフィール・シートで売り込む。(p.90より)
ということを著者は行っているという。さらに細かい工夫までなされているが、あまり書きすぎると完全にネタばらしとなってしまうため割愛する。
Chapter 4 「人を動かし、自分を成長させる人脈術」
人脈を広げるための心得、メンター、そして人脈構成では最もおろそかになりやすい社内人脈と言ったところまで書かれている。
Chapter 5「成功するためのチャンスのつかみ方」
ここでは「歯車理論」が大きな要となっているように思える。現にこう言った著書を出版することができたのはこの理論のおかげであるのだから。
Chapter 6「人から「応援される」ために必要なこと」
人から応援されるためには「与える人」でなければならない。レバレッジで有名な本田直之の「ギブ・アンド・ギブ」というのがまさにそれにあたるのだろう。
最後に本書の人脈術はかなり実用的で、翌日から実践しやすくできている。事実本書の人脈術でスカウトされた方もいる。それだけの自身があるからでこそ本書が出ているのだと思う。ただ本書が発売されたのは昨年の4月。すでにたくさんの人が実践している。そうなると人脈本で実践をするのも永久モノとは言えなくなる。そしてまた新たな人脈本が出てきてそれがまた当たり前となってくる。人脈はフォーマットがないためそういった循環があると思う。
簡単な結論を言うと人脈づくりは難しいということか。
コメント
はじめましてorangeee13です。
人脈を築く上で「貢献を考える」ことって本当に重要ですよね。
最近つくづく感じています。
またこさせていただきます^^
失礼しました。
>orangeee13さん。
コメントありがとうございます。
セミナーやパーティーにてよく名刺交換をするのですが、この「貢献を考える」というのが重くのしかかります。
重要なことですが、自分が相手に立ってどのようなことができるのか、というのを考えると社会人経験の乏しい私ですから、できるかどうかというのが不安になりますね。