健康長寿の脳科学

日本は高齢化社会であり、高齢者の割合も高くなってきているのだが、その中でも運動をしたり、仕事をしたり活発にすることができる「健康長寿」と呼ばれる高齢者も増えてきている。しかしその「健康長寿」のバロメーターとなる「健康寿命」がだんだんと伸び悩んできているというのだが、その要因とは一体何か、そしてその対策とは何か、本書は脳科学の観点から取り上げている。

第1章「元気に過ごせる期間は平均寿命よりも10年短い」
そもそもよく言われる「寿命」と、冒頭にて取り上げた「健康寿命」の違いとは何か、数的には本章のタイトルなのだが、その要因として何があるのか、そしてどのような現状があるのかを取り上げている。

第2章「ボケ・寝たきりの原因は脳の機能低下にある」
高齢者の多くが健康でないのだが、どうなったのかと言うと認知症や寝たきりにより、健康的に生きることができないという。その原因としては「脳機能の低下」があるのだが、その脳機能の低下をしているのは体の筋肉が衰え、脳機能が衰える。その悪循環が相まって最初に取り上げた認知症や寝たきりが発症してしまう。

第3章「健康長寿を実現する脳の活性法」
前章のことを対策するためには脳を活性化する必要があるのだが、それを活性化するためには衣食住様々な観点から解決することができるという。特に運動は「前の本」でも取り上げているのだが、ウォーキングでも立ったり座ったりするだけでも立派な運動になる。

第4章「脳を活性化すれば、何歳になっても人は輝く」
健康的に生活するだけでも立派なアンチエイジングになるのだが、そのアンチエイジングの方法でもネット上などに氾濫している。情報を正しく取捨選択し、そして健康的に老いるためにはどうしたら良いか取り上げている。

「老いる」と言っても、健康的に老いた方が良いと考える人が多い。そのためにはアンチエイジングもあれば、脳の活性化も必要になってくる。特に後者の場合は運動の側面でも行っていく必要なことがある。そのことを本書にて示している。話は変わるが、本書は経営者新書から出ている。いわゆる経営者のために作られた新書であるのだが、「生涯現役」で経営者を続けたいから「健康長寿」を目指す。その目指すために脳科学があるのかもしれない。