8000万人社会の衝撃 地方消滅から日本消滅へ

人口の右肩下がりが止まらない。下手すると1億人割れを起こしてしまい、8000万人台にまで陥ってしまうという。その8000万人になった時の日本はどのような変化が起こるのか、そして著者は「日本消滅」になるのではないかと指摘しているのだが、その要因と対策を提言している。

第1章「8000万人社会の到来」
日本は1億2000万人強の人口をピークに少子高齢化に伴い右肩下がりの一途をたどっている。その右肩下がりに歯止めがかからず、むしろ拍車がかかっている様相を見せている。その中の課題として政財界にある「楽観論」や、社会保障が満足に受けることができないというような弊害が挙げられる。

第2章「これからも成長は可能か」
人口減少の時代の中で成長することができるのかについてである。その成長ができるのかというと、人口増の時代よりも難しい。簡単な要因としては経済を動かすのは人であるので、人材不足が蔓延してしまうことが挙げられる。現に人材不足の業界も数多くあるので、現在成長に対して壁をぶち当たっているところと言える。

第3章「東京一極集中と地方創生」
安倍政権の中に「地方創生」がある。しかしながら東京をはじめとした首都圏の一極集中が止まることなく、その弊害が大きな損失を起こしている。地方も破たんしたり、超高齢化したり、経済が衰退しているところも少なくない。

第4章「危機にある財政と社会保障」
日本の財政は1000兆円以上の借金があると言われているのだが、それでも「破綻」といった言葉が出てこない。そこにはカラクリがあるのかもしれないが、借金以上に危機に瀕しているのが「社会保障」である。そのことについても本章にて指摘している。

第5章「日本消滅を回避する戦略」
日本消滅と呼ばれる現象を回避するための戦略として大きく分けて「少子化対策」、さらには人口減に対応した経済スタイルや社会保障の構築が挙げられる。現状の形では少子化に対応できていないため多く、なおかつ長期的な戦略も必要になる。

人口減は現在でも起こっており、これからも加速していくことだろう。そのような中でどのような変化を求められるのか、そのことについて問いを投げかけた一冊と言える。

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