営業不要のフィッシングマーケティング~99%の経営者が知らない非常識な方法~

サンライズパブリッシング様より献本御礼。
ビジネスをはじめとした色々な世界で「釣り」を喩えに出すようなことがある。営業方法はもちろんのこと、音楽の世界でも指揮の仕方もまた釣りに喩える人も中にいる。本書はまさに「釣り」をマーケティングに転用し、売り上げをつくる、あるいは顧客を創出することに役立てているのだが、元々本当の「釣り師」であったために、マーケティングに転化しやすいとも考えられる。

第1章「理想の1尾を釣り上げる『フィッシングマーケティング』」
顧客を得て、売上を上げるためにはマーケティングが必要になるのだが、それを作るにもやはり「釣り」の喩えが役立つ。理想の1尾の魚を釣り上げるために、エサを作り、糸を垂らし、そして引き上げる。一つ一つに「コツ」がある。

第2章「対象魚を決めよう」
顧客やターゲットを決めることもまたマーケティングを行っていく上で必要なことだが、対象の魚を選ぶのと一緒になるという

第3章「魚の気持ちになって考えよう」
第1章や第2章を見てみると、言うまでもないのだが「魚=顧客」と見立てることができる。その顧客の気持ちになり考えることこそ、売れるためには必要なことである。と同時に信頼を得ることもまた然りである。

第4章「欲求に抗えないエサを作ろう」
釣りをするためにはエサを買うこともあるのだが、釣りを行う方々の中には魚によって独自のエサをつくり、それで釣る方々もいる。作るエサの中はピンからキリまで広く、作りようによっては市販されているエサよりも良いエサをつくることができ、良い魚を獲ることができる。

第5章「育成するために大事なのは信頼」
育成をするというと釣り師として成長することにも通ずるものがある。釣り師としてどのようにして良い魚を釣れるように育成していくのか、そこにはマーケティングにおける「信頼」と通ずるものがある。

第6章「フィッシングマーケティングを始めよう」
良い顧客を得る。そこには「釣り」がある。その釣りをいかにして釣具を用意し釣っていくためにどうしていくかを取り上げている。

第7章「ステップ1.『おもてなしサイト』を準備しよう」
良い顧客を釣るためにはエサをつくる。そのエサを作るためにサイトづくりを行う必要がある。準備段階でどのようなサイトをつくるべきか、ケースと共に取り上げている。

第8章「ステップ2.見込み客を狙い撃ちする『ネット広告』」
サイトを作ったらプロモーションを行う必要がある。そのための「広告」であり、じっしすることによって良い顧客を釣ることができる。もっともこのネット広告を行う際に行うサイトなどを探すことは「釣り場探し」とも言える。

第9章「ステップ3.魚の鼻先に落とすエサは『セールスブック』」
場所が探すことができ、顧客をつり出すことができたら、今度は「顧客」にするためにエサをつくるまでのプロセスとしてセールスブックをつくる事を取り上げている。

第10章「ステップ4.釣った魚はイケスへ入れよ~『ステップメール』」
作ったエサをイケスに入れ、良い魚を釣るためにもテクニックがいる。そのテクニックがステップメールに転用できるという。そもそもどのようにしてステップメールを作成し、行動へと導けるのかがカギとなる。

第11章「釣りバカ日誌をつけなさい~『効果測定』」
こういう名前の映画であるのだが、売上や釣った顧客などの記録するための統計をつくり、日記をつけることによってPDCAサイクルを行うことができるようになる。

第12章「大量釣り師のマインドセット」
釣り師としてマーケティングを行い、顧客を獲得するための根幹にも「マインドセット」がある。そのマインドセットをいかにして持つべきか、そのことを取り上げている。

第13章「成功事例」
実際にフィッシングマーケティングを実践することにより、成功に導いた事例が数多くある。本章ではその中でも選りすぐりの5例を取り上げている。

マーケティングと釣りは共通するものがあり、商売方法の中でも釣りに喩えるケースも少なくない。釣り師としてのスキルを見事に営業やマーケティングに使い、そのことで成功に導いたと言える。本書はそれを知り、実践することのできる一冊である。