読書会入門 人が本で交わる場所

ここ最近はめっきり参加していないのだが、数年前までは積極的に読書会に参加していた時期があった。ブログでも参加記録がありカテゴリー「セミナー&パーティー出席記録」にて参照されたい。

もっとも私自身読書そのものが趣味となり、書評をはじめ、そして行っていくうちに書評家という職業に興味を持ち、書評とは何かを考え、探し求めるために「書評家」になった。そこから読書とは何か、本とは何かを常々考え続け、もう10年以上の時が過ぎた。その中で読書会に参加して読書の可能性を開いたことがあった。もっとも読書会は全国各地にて行われているが、いざ読書会を始めるにはどうしたらよいか、そのメリットとは何かを入門として伝授しているのが本書である。

第一章「読書会が人生を変えた」
そもそも本書の著者は「猫町倶楽部」という読書会を主宰しており、東京・名古屋・関西を中心に広く行われている。実際に私自身もこのコミュニティについては少し知っているが、実際に別の読書会コミュニティに参加していたため、なかなか行くことができなかった。
もっとも猫町倶楽部の読書会を開いたのが2006年、名古屋からであるのだが、その読書会を開いたきっかけについて綴っているのが本章である。

第二章「読書会とは何か?」
「読書会」とは何ぞやと思う方々も多いかもしれない。本章でも紹介しているのだが、読書会は全国各地で行われているのだが、大きく分けて2種類あるという。一つは指定された本の読書を行う「課題本型」、もう一つはテーマなどを置かずにありとあらゆる本を紹介する「紹介型」がある。「猫町倶楽部」では課題本型にて行われているのだが、なぜそうしているのかを本章にて論じている。
ちなみに私はと言うと、課題本型の読書会には参加したことはあるのだが、紹介型の読書会も参加したことがある。ウェイトとしては後者の方が断然多かった。

第三章「読書会の効果」
読書会に参加することによって私でも想像し得なかった本や気づきを得ることができる。もっとも読書を介して人の「縁」ができるようになるのも、読書ならではの良さである。自己分析に用いられる「ジョハリの窓」があるのだが、読書にも当てはまる部分がある。

第四章「読書は遊べる」
読書会には色々な役割がある。もっとも読書は一人で行うもののイメージが崩れるだけでなく、読書という名の「遊び」を持つことができるようになる。読書会を開くにしてもドレスコードを設けたり、ゲストを呼んだりするといったヴァリエーションがある。私が参加した読書会でも本の著者がゲストとして参加して、こぞって色んな本を紹介していたこともあった。

第五章「読書会は居場所になる」
読書会は一種のコミュニティである。コミュニティであるが故によい方向へ維持していくことが大切になってくる。その維持をする方法は様々ではあるものの、猫町倶楽部としてどのように続けていくかという指針を取り上げている。

冒頭にも述べたように私自身はかつて読書会に幾度も参加したことがある。その読書会を通じて得た縁は今もなお残っており、またその読書会で得た知識や経験は今日の私を作っている要因にもなっている。もしどこかで読書会が開催される場合、時間的な都合がつけば参加しようと考えている。