「自立できる体」をつくる―人生100年時代のエクササイズ入門

人は年を取っていくと、筋力が衰え、なおかつ精神的にも衰えを起こしてしまう。もっとも自立し続けるような状況にならないと、他人の介護を受けなければ生きていけないような状況に陥ってしまう。それを避けるために本書では「自立できる体」として、自分自身で生活動作を長らく続けていくためのトレーニング方法を伝授している。

第一章「大切なのは「自立できる体」」
最近では「アンチエイジング」と言う言葉が出てきており、そのことにより見た目が若い高齢者も多くなってきた。しかしながら見た目が若いと言っても体力が伴わなければ意味がない。自分自身で生きていく、行動をしていくために「自立できる体」をつくる事が大切であるという。

第二章「ヒトも動物である」
本章のタイトルは何を意味するのかというと、移動など体を動かすことができることが挙げられる。もっとも「動」物であることが重要で、動くことを主としている。もっともその動くことに関する天敵は「運動不足」である。

第三章「重力を感じながら生きている」
地球上で行動できる理由として、重力があることが挙げられる。宇宙内に行くと無重力になるため筋力を動かすことがなくなってしまう。どこかで聞いた話なのだが、宇宙飛行士は宇宙に飛び立った後、筋力を維持するために毎日2時間ほど運動をしているという。そうしないと宇宙遊泳では筋力を使うことがないため、地球に戻ったときには急速に筋力や骨が衰えてしまうのだという。その重力にたいして支えるのが筋力である。

第四章「「日常生活動作」の自立を目指す」
日常生活の中で様々な動作を行う。その同左を自分自身の行動で動かすことができる。つまりは「自立」をすることにより、日常生活が充実したものとなる。そのために筋力は常々鍛える必要がある。

第五章「「自立できる体」を維持するための運動法」
いざ運動をすると考えるとダンベルなどの筋力トレーニングをイメージされる方も多くあるかもしれない。しかしながら本章にて取り上げている運動はあくまで有酸素運動や柔軟運動、もちろん筋力トレーニングもあるのだが、日常生活で無理しない程度のものが取り上げられている。

第六章「家庭内の事故を防ぐ」
なぜトレーニングが必要になるのか、それは本章のタイトルにある「家庭内事故」を防ぐことにあるという。「家庭内事故」とはどのようなものがあるのかというと、階段や段差のある所を移動するときに起こる転落や転倒事故などが挙げられる。

第七章「痛みを防ぐ正しい姿勢のとり方」
正しい姿勢のとらないと、場所によって痛みを生じてしまう。現に私自身もデスクワークが多いため、仕事をして行く中で体をなかなか動かすことができていないために、肩や背中などを痛めてしまうこともしばしばある。では、どのような姿勢が痛みを防ぐのか、そのことについて取り上げている。

第八章「大切なのは「ほどよい手抜き」」
もちろんトレーニングにしても「続ける」ことが大事である。とはいえ、トレーニングをとことん取り組んでしまうと途中で息切れをしてしまうリスクがある。それを避け、続けやすくするためにほどよく手抜きを行うことが肝心である。

第九章「日々の心がけを大切にしよう」
1秒でも長く行動ができる、運動ができるようにしていくことが今の社会では肝心となる。それをどのように心がけるのか、そのことについて伝授している。

人は必ず年を取る。その年を取っていく中で何かしらの衰えがあるのだが、その衰えに対して付き合っていくことも大切であり、なおかつその衰えを最小限に抑えながら、日常生活を送り続けられることもまた大切である。その術が本書に示されている。