「ことばを学ぶ」ことはコミュニケーションを行っていく上で非常に大切なことである。例えば外国語を学ぶ際には教科書・参考書から学ぶケースもあれば、直接覚えたものを使って「慣れる」といったスタイルもある。
では赤ちゃんがことばを学び、覚える場合はどのようにしているのか、本書ではそのプロセスについて考察を行っている。
第1章「赤ちゃんは本当に「天才」なのか」
赤ちゃんは何も知らないところから始まる。その「何も知らない」からでこそ、色々なことに興味を持ち始め、そしてマネをしたがる。そのことにより、瞬く間に言葉を覚える。あたかも吸水性の高いタオルやスポンジの如く、何でも吸収するように。その理由についてと大人になると学習能力が落ちるのかも併せて言及している。
第2章「まず、聞く」
実際に赤ちゃんはどのようにして言葉を覚えるのかというと、まずは母親をはじめとした周囲の人々の言葉を「聞く」所から始まる。言葉と言っても言葉通りに理解をすると言うよりも、まずは「音」として聞き分けて、そこから言葉へとつなげていくというようなプロセスである。
第3章「「声」から「ことば」へ」
聞いたものを自分のものにするにしてもまずは「声」を出さなくては始まらない。その「声」をどのようにして出していくかを本章にて取り上げている。
第4章「子どもはあっという間に外国語を覚えるという誤解について」
物覚えが早いとなると外国語習得を早期に行うべきという声があるのだが、著者に言わせると、それは「誤解」であるのだという。ではなぜ「誤解」なのだろうか。そこには海外での実験が物語っているという。
そもそも赤ちゃんが言葉を学ぶことは生きていくことで必要だからである。もちろん外国語も覚えるのだが、本当に生きていく上で必要になるのかは赤ちゃん自身が判断をする。私自身は子育てを経験したことはないのだが、子どもをお持ちの家庭であれば、「いつそんな言葉を覚えたの?」と言う体験をされる方もいるかもしれない。その言葉を覚えるきっかけを本書でもって知ることができる。
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