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2021年7月

友達未遂

「友達」や「仲間」といった言葉だと聞こえはいいものの、実際に悪いことだとしても止める人がいなくなり、互いに共犯をすることとなると言う。かつて「ひょうきん族」でビートたけしが言った「赤信号みんなで渡れば怖くない」といった言葉があるように。 本書はとある女子高校の生徒たちが奇妙な事件に遭遇するのだが、その女子高生ならではの「しきたり」に戸惑い、なおかつ4人の生徒たち(先輩・後輩といったものはあるのだが […]

先生も大変なんです いまどきの学校と教師のホンネ

先生という職業は、かつては憧れの的と言われることもあれば、「奉職」と呼ばれられるほどの職業だった。 しかし昨今では教育問題だけでなく、教師が目の敵にされるようなこともあり、なおかつ要求されることも多くなった。そのためか、働き方改革と呼ばれている中で、蚊帳の外にされてしまうこともあったのだが、ようやく文科省を含め関係各所が重い腰を上げはじめたところだという。では学校の先生はどれだけ大変なのか、その本 […]

データ分析人材になる。 目指すは「ビジネストランスレーター」

世の中には沢山の「データ」が存在する。かねてから言われている「ビッグデータ」と呼ばれるほどのものであり、あまりの多さにビックリするほどである。 しかしビックリするほどの多さをいかにして分析するかによって、過去、現状、未来を見据え、どのようにビジネスを進めたら良いかの羅針盤にもなる。とどのつまりデータは使いよう、分析のしようによってゴミにも武器にもなる。ではいかにして武器に仕立てていくか、本書はデー […]

少年法入門

少年犯罪に関するニュースが出てくると、議論になることが多いのが「少年法」である。もっとも「少年法」自体は戦後間もない昭和23年に「少年の保護更生」を目的として公布・施行した法律である。 少年犯罪に関しての議論が色々と出てくる中で「少年犯罪は増加している」「少年犯罪は凶悪化している」といった話もあるが、いずれも誤りで少年犯罪はむしろ減少傾向にある(「平成30年版 犯罪白書」より)。凶悪化と言った所も […]

謙虚力 超一流のリーダーになる条件

「謙虚」と言う言葉はわかっていても、実際態度にして表すとなると良く分からないのが現状である。もっともこの言葉を初めて聞いてから何十年も経り、どのような考え・行動を行えば良いかというのはまだ模索中というべきかもしれない。 では超一流で活躍している人はどうか。イメージとしては謙虚とかけ離れて傲慢な態度を持っているように感じる方もいるかもしれないが、実はビックリするくらい謙虚な方々であるという。かくいう […]

科学者の社会的責任

企業にもCSR(企業の社会的責任)と言うものがあり、社会の公器として、どのように貢献をして行くのかと言う課題を常々持っている。経済を動かしていく、社会を動かしていく「責任」を持つという側面もある。 一方科学者はというと、当然「責任」があるのだが、それは研究としての責任というイメージがある。しかしながら、科学の進化を担っており、社会でも関わっていくことを考えるとなると、こちらもまた「社会的責任」が問 […]

壺の中にはなにもない

「日常」と呼ばれる毎日の中には「非日常」と呼ばれるようなことも往々にして起こる。本書の主人公である若者の男性もまた、のんびりと過ごす日常の中に、非日常が生まれ、世の中の変化に巻き込まれる。 その中には「初恋」と呼ばれるようなことに出会うこともあれば、マイペースであるが故に、ある人物は引き込まれた。陶芸家である祖父である。その祖父は陶芸家であるが故に壺を作るのだが、そのできたばかりの壺の中には何も入 […]

柔の道 斉藤仁さんのこと

現在はJOC(日本オリンピック委員会)の会長である山下泰裕だが、現役時代は柔道選手として世界選手権3連覇(うち1回は2階級制覇)、84年ロサンゼルスオリンピック金メダルを獲得するなど柔道の絶対王者としての活躍をした。 その山下と同時かその後に活躍したのが本書で紹介する斉藤仁である。斉藤は山下が金メダルを獲得したロサンゼルスオリンピック、その4年後のソウルオリンピックで金メダルを連覇し、山下のライバ […]

「くだらない」文化を考える ネットカルチャーの社会学

文化は進化する一方で、廃れるものもある。それはネットでも同じ事である。私が大学生の頃に流行した「フラッシュ動画」も、YouTubeやニコニコ動画誕生と共に、衰退し、2020年にAdobe Flashがサポート終了するまでになくなった(元々あったのはYouTubeで一部視聴できる)。 他にも2ちゃんねるができて隆盛を極めたが、現在は5ちゃんねるへと変わった。ネットの文化そのものも変わっていった。その […]

いつも鏡を見てる

その国の政府は、その国に生きる人の鏡である。 この言葉は社会・経済学者であり、近代の政治思想を生み出したマックス・ヴェーバーの言葉である。もっとも「鏡」と言う言葉は自分を映し出すだけでなく、その「背景」も映し出す。 そう言う意味で、本書は時代という名の「鏡」を映し出しているように思えてならなかった。本書は何かというと1970年代、1980年代~2000年代、2010年代、そして現在とタクシーの窓か […]