FBI WAY 世界最強の仕事術

日本で言う所の警察にあたる、FBI(連邦捜査局:Federal Bureau of Investigation)。ただアメリカで言う所の警察は「FBI」に限らず、自治体警察はもちろん、保安局などがあるのだが、FBIは特に「国家」の治安維持をになっており、州を跨ぐような犯罪から政治犯罪、さらには一定期間未解決となった事件を扱っている。

そのFBIの仕事の現場とエピソード、そしてそこで紡がれた仕事術を紹介しているのが本書である。

Chapter1「コード(Code 規範)」

そもそもFBIにおいて強力な立場にいるのは組織のトップでなく、「コード(規範)」にある。地道に仕事を行うため、また倫理を高い水準に持ち、厳格な採用と仕事を行っていくことにより、自らを律し、守っていく。

Chapter2「コンサーバンシー(Conservancy 価値への共同奉仕)」

FBIは個人で動くと言うよりも組織で動くことが多い。そのため「組織」における貢献と誠実さ、さらには組織の中にいるリーダーたちのリーダーシップなどが求められる。また組織における「価値」への奉仕もある。

Chapter3「クラリティ(Clarity:明確さ)」

「誠実」になることは口で言うのは簡単でも、実際の行動でできるかというとそうではない。むしろ自分自身は誠実だと思っている人ほど、不誠実な行動に走ることも往々にしてある。誠実とはいったい何か、また賞罰や仕事などを含め線引きの明確さを持つ重要性を本章にて説いている。

Chapter4「コンセクエンス(Consequence 結果責任)」

自身の行動には「結果」が付いて回る。その結果に対し、どのような責任を持つべきなのかを取り上げている。

Chapter5「コンパッション(Compassion 慈悲・思いやり)」

FBIとはいえ、働くのも接するのも「人」である。「人」には規範で動く他に、相手に対しての思いやりや慈悲を持つことが必要である。犯罪者、被害者、ひいては遺族など向き合う人びとによって異なるが、本章ではそれぞれの向き合い方を中心にしている。

Chapter6「クレディビリティ(Credibility 信頼)」

「組織」であるが故に、組織の中における「信頼」、さらには外の「信頼」が大切になってくる。信賞必罰を明確に行う事もまたFBIにとって必要な部分であり、クレディビリティがそれにあたる。

Chapter7「コンシステンシー(Consistency 一貫性)」

組織における「一貫性」をどのように持つべきか、本章では2001年に起こった出来事と、その捜査などをもとに取り上げている。

本書を読んでいくと、FBIは「堅牢な」組織と言える。その「堅牢」は規則もさることながら、それぞれの信頼感と人間性が、組織の中で作用してなし得ていると言える。そう思っただけでなく、FBIから学べること、そして堅牢な組織をつくる重要性を本書は説いていると言えよう。

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