MONTH

2022年11月

昭和平成令和定食紀行

本書を取り上げる手前大変恐縮だが、私自身定食やを含め外食することがほとんどない。出張することもほとんどなく、これと言って外で食べたいという気にもならないためである。しかしたまに外食をするとなるとその分新鮮さもあり、ウキウキしてしまう自分もいる。 本書で取り上げる「定食屋」であるが、ありきたりな定食にしても、その店独特の雰囲気、料理などが楽しむことができる。しかもその範囲は全国津々浦々というもの。昭 […]

台湾流通革命 ――流通の父・徐重仁に学ぶビジネスのヒント

台湾は日本の隣国の一つでありながら、最も親密な国として挙げられる。海外旅行となるとその国々の言葉を覚える、あるいはガイドブックを手に入れることが必須になることが多いが、台湾の場合も同様であると同時に日本語も思っている以上に通じる。通じる人の多くは日本統治時代を知る高齢者、もしくは日本の文化を積極的に学ぶ若者たちが多いという。しかも経済的にも発展しており、日本と錯覚するかのような充実ぶりと言われてい […]

女性失格

恥の多い生涯を送ってきました。p.8より 本書は上記の言葉から始まる。もっとも本書は女性の深淵を太宰治の名作「人間失格」をベースにしているため、本書の構成も含めて「人間失格」のものになっている。そのため冒頭も「人間失格」と全く同じ言葉が使われているわけである。 さて、本書における女性の「深淵」を手記にして描いている。もっとも女性でしかわからないものもあれば、女性でもわからないものまである。男性であ […]

わたしが、認知症になったらー介護士の父が記していた20の手紙

昔は「痴呆」や「ぼけ」といった言葉で扱われてきた「認知症」。そもそも病気と言うよりも「傾向」として扱われてきたのだが、ここ最近では「認知障害」にカテゴライズされた「症候群」の一種として扱われるようになった。生活習慣病はもちろんのこと、ストレスをはじめ、多くの要因から発症し、高齢者が罹る傾向が多いが、比率は少ないまでも65歳未満の「若年性認知症」というのもある。 本書はもしも「認知症」になったら伝え […]

祝言島

2006年に起こった架空の事件。しかしその事件は謎が謎を呼び、さらには担当していた警察官が突然姿を消し「迷宮入り」の状況になった。そして12年後の2018年。主人公がとあるドキュメンタリー映画と出会うことになる。それが本書のタイトルにある「祝言島(しゅうげんじま)」である。 このタイトル自体がドキュメンタリー映画でありつつ、本書の全ての事件につながるものである。しかもその島に関連した事件も長きにわ […]

「黒い雨」訴訟

1945年8月6日午前8時15分 アメリカが原子爆弾「リトルボーイ」を投下し核爆発を引き起こした。それにより広島市内のほとんどは焦土と化した。その後も「黒い雨」をはじめとした二次被害が相次ぎ、今もなお「被ばく」は現在進行形で被害を受け続けている現状がある。 本書はその中でも「黒い雨」にまつわる「訴訟」が起こっており、本書はその訴訟の顛末を取り上げている。 1章「“降らなかった” 黒い雨」 「黒い雨 […]

静かな終末

2019年11月に逝去したSF小説の大家が残したショートショートのうち、本書は選りすぐりで50編収録している。 ちなみに収録されているショートショートの内容というと、SF作品と言うよりも日常的なものもあれば、日常的でありながらもナンセンスなタッチでつくられているもの。もっと言うとSFと、本当の意味で「多種多様」と言う言葉がよく似合う。 元々SF作品の大家であるが、それだけでなく、長編作品を生み出す […]

マッキンゼーで学んだ速い仕事術

仕事を行っていく上で「スピード」は欠かせないものである。しかしどのようにスピードを持って行う必要があるのか、環境にしても、書類の書くことについても、様々な面でどのような「速さ」を身につけたらよいのかわからない人も多い。 そこで本書は世界的なコンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーなどで学んだ仕事のやり方を伝授している。 第1章「仕事環境・ツール」 仕事を行う中で環境・ツール・書類 […]

滅びの園

いつもある日常が突然の出来事で一瞬にして変わる。そのようなことは過去にも起こったことがあり、これからも起こることがある。しかし本書で出てくる「突然」は「未知」のものである。いわゆる「宇宙人」か「未確認生物」なのかは不明だが、有害で、無尽蔵に増殖し、地球を飲み込もうとする勢いで、「滅び」を迎える。 その危機的状況にある中で、登場人物たちはどのように相対するのか、そしてそれぞれの思いがどのように「交錯 […]

日本のコメ問題-5つの転換点と迫りくる最大の危機

日本人の多くはコメを主食としており、日本でも多くのコメを生産しているのだが、そもそもコメの生産自体が時代の「変化」にさらされ続け、問題視され続けている。しかしその「問題視」のあり方も時代共に変化し続けているのだが、その「変化」には何かしらの「転換点」が存在している。その「転換点」とこれからのコメの生産はどうあるべきなのか、本書にて取り上げている。 第一章「コメと田んぼに分けると見えてくるコメ問題と […]