戦百景 長篠の戦い

天正3年5月21日、三河国長篠城を巡っての戦いである「長篠の戦い」が始まった。単純に結果だけを書くと織田・徳川連合軍が、武田軍を圧勝だった。しかしその開戦から、戦いまでの道のりは織田・徳川・武田それぞれの思惑が張り巡らされるものだった。

この長篠の戦いにて、織田軍は「鉄砲」を使い、騎馬に長けていた武田軍を打ち破ったのだが、それぞれの将軍がなぜ長篠の戦いにて、騎馬・鉄砲の戦いを行ったのか、また徳川と織田は連合となった経緯、さらにはこの戦いのキーマンである長篠城の城主である奥平信昌、その信昌の家臣である鳥居強右衛門など、武将や家臣を含め8人の観点からの「思惑」を物語として描いている。

戦いの見方はそれぞれのキーマンによって異なるのだが、その異なるものを深掘りしながら戦国時代における戦いの一つである「長篠の戦い」を見事に描ききったと言える一冊であった。

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