カルチャーセンター

本書のタイトルを見ると、同名のサービスがあり、それが全国にて趣味、文化、生涯学習などを展開している所である。ちなみに本書の舞台はと言うと、その流れを概ね汲んでいるように見えて、異質な雰囲気を漂わせている。

それは小説のカルチャーセンターで、未発表小説を描いたとある主人公が、実在する作家・編集者たちからコメントが寄せられ、しかも作者本人にまで言及されるといった異色の物語である。小説家が小説の登場人物として、小説に言及するというものである。文章にするだけでも訳の分からないようになっているのだが、そもそも「小説を描く」ことはどういうことなのだろうか、と言うのを考えさせられる。

社会の繋がりから離れた場であり、小説を描き、小説に携わる方々が周りにいて、一つのコミュニティが作られている。そのような気がしてならなかった。

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