埼玉県川口市にあるとある工場。そこは「鶴見製紙」という小さな製紙工場です。かつては業界の「ガン」とも言われ忌み嫌われていました。しかしその工場は劇的な復活を見せ、今となっては業界トップクラスにまで成長していきました。
なぜそこまで変われたのかちょっとその中身を見てみましょう。
第1章「日本一汚かった工場が究極のエコ工場に変われたワケ」
その工場は埼玉県川口市にあります鶴見工場都留工場でございますその工場はトイレットペーパー製造や機密文書の溶解サービスといったところも行っています。昨年創業100周年を迎えたのですが、実はかつて「日本一汚かった工場」と言われていました。その理由としましてはこだわり続け事業転換、また過剰な設備投資に失敗してしまい赤字が膨らんでしまったことにありました。ましてやそれにこだわり続けた丸い人が離れまた仲間入り境界の「ガン」とまで言われてしまいました。
元々この製紙工場は祖父の代に設立し、父の代に受け継いだのですが、この「ガン」と言われたのは父の代の事でした。その父から積み上げられた「ガン」を払拭すべく奔走しますが、うまく行かない状況が続きました。そしてある人物との出会いにより、大きく代わり始めました。
第2章「「全社参加型経営」で会社を変える」
「経営」と言うと、社長をはじめとした役員が行うものと考えられますが、製紙工場では「全員参加型経営」として、社員全員に方針や目標などを浸透させるようにしているようです。「製紙工場」であるだけなのかどうかは不明ですが、全員に経営計画書の「手帳」を配付するほどの徹底ぶりです。そのことにより社長自らの方針や目標を一人一人の社員に伝える、なおかつ一枚岩にする側面もあるそうです。
第3章「「人材戦略」が会社を成長させる」
会社は大小の規模はあれど、何人の社員を採用したり、成長したりするものです。そのため経営を行うために「人材戦略（会社によっては「人財戦略」と表記する所もあり）」はもはや必須事項と言えるかもしれません。人材戦略と言っても勉強などの能力開発もあれば、給与・賞与、さらには人事異動や福利厚生などの戦略もあります。特に本章では「給与・賞与」の対策の所でユニークさが出ています。言えるかもしれません
第4章「人がどんどん成長するしくみ」
製紙会社での人が成長するしくみとして「コミュニケーション」を重点に置いています。しかしコミュニケーションといっても普段のコミュニケーションを増やすことがありますが、その増やす仕組みを4点に分けて紹介しています。
第5章「創業100年でもまだまだ進化する！」
「創業100年」となると、もはや老舗企業です。そもそも「企業存続率」というデータがあり、創業して1年後は60%とやや高いように見えますが、5年後は15%、10年後は5%、100年後になるとなんと0.03%。1万社のうちわずか3社しかない計算です。（株式会社オーナーズブレイン「老舗企業と企業の短命化」より）
存続をすることも大変な会社ですが、「変化」「進化」をし続けることが大切です。存続を行うための「変化」「進化」をどのように行っているのかを取り上げています。もっとも企業が生き残るためには利益を出し続けることが必要です。
しかしながらどのように出し続けるか、そこにも「変化」「進化」がなくてはなりません。本書は「変化」「進化」を行い、そしてそれが続いていることを証明していると言える一冊でした。
コメント