小説

書評

寿司屋奮闘記 イン ニューヨーク

今となっては場所にもよるのだが、海外でも日本食を扱っている店も出てきており、特に海外に住む日本人たちが集まり、舌鼓を打っている。 しかし日本食の店が続々と出てきたのが高度経済成長に入ってからの事であるが、その時はまだ日系人や海外にいる日本人...
ミステリー

天災は忘れる前にやってくる

諺に「天災は忘れた頃にやって来る」というのがある。そのパロディのように見えるタイトルだが、本書の物語は災害の前に現場にやってこようとしたら「事件」に遭遇すると言うものである。そう考えるとタイトルは「人災は忘れる前にやって来る」と銘打った方が...
時代

この空のずっとずっと向こう

江戸時代における鎖国から開国し、幕府は倒れ、近代の幕開けとなる明治時代に入った頃、文明開化の折りに、100人を超える日本人が「使節団」としてアメリカへと渡っていった。 目的は人それぞれで、欧米の文化、美術、価値観を学び、日本の発展への材料と...
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ミステリー

捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書

元々はアイドルだったのだが、夢を求めて引退し、警察官への道を進んだ。その「夢」こそ「刑事」だった。しかしその叶った「夢」の舞台は想像以上に厳しいものだった。「刑事」の世界の中で「元アイドル」と呼ばれる女性が入ったことによる風当たり、さらには...
SF

いずれすべては海の中に

クジラ・海・音楽と見ると、どことなく幻想的な雰囲気を持っている。本書もその例外に漏れないのだが、短編集でありつつも、SFやミステリーの要素もふんだんに詰まっており、なおかつファンタジーの要素もあるなど、「小説」の概念でできることのほとんどを...
書評

1976に東京で

1976年はある種の「節目」である。もっとも昭和になってちょうど50年になったこと、民放とよばれるテレビ放送が開始してちょうど25年となったことなどが挙げられる。 時代は高度経済成長が踊り場となり、経済的に停滞している時代とも言える。その時...
書評

愛じゃないならこれは何

よくある恋愛小説は、胸がときめくような作品が多く見られる。しかし本書は「恋愛小説集」であるが、ある意味「ホラー」のように思えてならない。 愛とは異なるのだが「恋は盲目」と言う言葉がある。本書で収録されている恋愛小説の数々は何とも恋愛に対して...
ミステリー

貴方のために綴る18の物語

ミステリーはいくつか読んだことがあるのだが、本書の帯に「新たなるミステリーの形」と言う言葉に惹かれ、手に取った。実際に呼んでみるとミステリーであるのだが、短編集という部分もある。 実際は短編集ではなくミステリーであるのだが、なぜ「短編集」と...
書評

今夜

「夜」が好きな人も、嫌いな人もいるかもしれない。しかし夜となると、太陽の明るさは消え、街灯などの明かりがわずかに照るだけで、暗くなる。物理的に暗くなるだけでなく、心的な「暗さ」を引き出してしまう人も中にはいる。 その「夜」において、自らに潜...
書評

羊と鋼の森

本書の主人公はピアノの調律師である。高校の時にピアノの調律師と出会い、調律の世界に魅せられ、自らも調律師としての道を歩み始めた。もちろん調律は音に関して打鍵1つ狂いが生じてはいけない世界である。もちろん様々なピアノや人との出会いを通して人間...
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