書評

仕事術

インタビューの教科書

私は仕事柄インタビューをする機会はあまりない。とはいえ、本職のSEでも顧客から要件やその詳細に至るまで訪ねる事があるため、インタビューと通底する所はある。本書はインタビュアーを目指す人、もしくは取材する機会が多い人で、まだ駆け出しの人たちに...
哲学

戦後思想は日本を読みそこねてきた―近現代思想史再考

「戦後思想」と言っても一括りには言えないのだが、少なくとも「戦前」の日本、そして大東亜戦争のあり方を否定し、現在の日本はどうあるべきかを説いていた。その代表的人物として大江健三郎、吉本隆明、丸山眞男を挙げている。 もっとも日本における「戦後...
日本人

101歳のアスリート

日本は「高齢化社会」と言われて久しく、平均寿命も戦後間もない頃とは比べものにならないほどの長寿国となった。しかも「ただ長寿が多くなった」だけではなく、「パワフルなご年配の方が増えた」ということもある。 本書は御年101歳ながらやり投げと円盤...
スポンサーリンク
ミステリー

辛い飴―永見緋太郎の事件簿

「辛い飴」というと昔にハッカの飴をなめたことを思い出す。飴玉の缶には必ずと言っても良いほど入っていた。あまりにも辛くて小さい頃はあまり食べられなかった。今となっては食べられるのだが、ハッカの飴自体あまり見かけなくなった。時代は変わったものだ...
書評

寿命論―細胞から「生命」を考える

人間にも例外がないように、動物・植物などありとあらゆる「生きる」ものには「寿命」が存在する。しかし生物によってはわずか数秒で寿命を迎えたり、あるいは「鶴は千年、亀は万年」という言葉の如く長生きする。 本書は「細胞」という観点から寿命のメカニ...
国内

なぜ無責任な建築と都市をつくる社会が続くのか

「ハコモノ行政」が始まったのは高度経済成長期、時期的に言うとちょうど田中角栄が首相だった時に遡る。日本の至る所に道路が敷設し、高速道路が造られ、さらに美術館や音楽ホールと言った物が乱立した。また東京を中心とした首都圏では高層ビルが建てられ「...
書評

カラヤンがクラシックを殺した

昨年・一昨年とカラヤンの生誕記念、没記念の時期にCDショップのクラシックコーナーではカラヤンフェアが行われたほどである。ヘルベルト・フォン・カラヤンは指揮で観客を魅了しただけではなく、音源を数多く残し、没後20年経った今でも世界的指揮者の名...
書評

ろんだいえん―21世紀落語論

もはや落語界ではアンダーグラウンドの論争の様相を見せている「円生後継問題」。円生襲名に名乗りを挙げたのは三人。一人は円生の弟子の六代目三遊亭円窓、一人は五代目円楽の一番弟子の三遊亭鳳楽、そして円生最後の直弟子である三遊亭円丈である。 前の二...
医学

家族という視点―精神障害者と医療・福祉の間から

本書は精神障害者を持つ家族を医療や福祉など様々な観点から描いた一冊である。21世紀は「心の世紀」と呼ばれるが如く、精神障害者を抱える家族は増えていくことだろう。その中で普段ある生活に戻すためには、もしくは、精神障害とのつきあい方をどうしたら...
仕事術

静かなる改革者―「しなやか」に「したたか」に組織を変える人々

「改革」というとそれに関して「抵抗」をする人は必ずいる。「抵抗勢力」や「既得権益者」といわれている。それらの抵抗によって改革にも波風立つことが多いのだが、本書の改革は多種多様な価値観やアイデンティティを尊重しながらも、タイトルにあるように「...
スポンサーリンク