書評 数の女王 ファンタジー小説であり、数学とアルゴリズムなどを学ぶことができる一冊である。もっともファンタジーと数学をコラボレーションさせること自体に面白さがあり、なおかつ面白いくらい理解ができるのだから、物語の深さと面白さが難しいことでもすんなりと理解... 2020.03.29 書評青春
書評 アルテミオ・クルスの死 本書は今から8年前に逝去したメキシコの作家カルロス・フェンテスの代表作の一つであり、ラテンアメリカ文学のブームの火付け役となった一冊である。 上梓されたのは1962年であり、それが日本語訳されたのはその23年後にあたる1985年。それから何... 2020.03.26 書評青春
書評 穴あきエフの初恋祭り 人との距離と「コミュニケーション」、密接にあるものは、時として近づいたり、離れたりするようなことが往々にしてある。 本書はその距離とコミュニケーションの両方を描く7編の短編集であるのだが、そのコミュニケーションは同じ国や地域だけというもので... 2020.03.14 書評短編集
書評 スイミングスクール スイミングスクールというと私に取っては縁遠いものだった。小学校の時に友だちが、スイミングスクールに通ったことがあると言うだけで、私自身もどのようなスクールなのか想像すらつかなかった。 私事はさておき、本書はスイミングスクールに通う主人公と母... 2020.03.10 書評青春
時代 項羽と劉邦、あと田中 「項羽と劉邦」とは、中国大陸において紀元前200年代に起こった「楚漢戦争(そかんせんそう)」を表しており、秦王朝を滅ぼした項羽(項籍)が、自ら「西楚の覇王」と名乗り「楚」を都にした国をつくった。一方の劉邦は漢王となったが、その2つを中心とし... 2020.03.02 時代書評
ミステリー ゆるキャラの恐怖 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3 ゆるキャラというと、この言葉が定義されてはじめたのは2004年になってからであるのだが(みうらじゅんと扶桑社によって商標登録されたことから)、実際に使われ出したのは2007年からのこと。ひこにゃんによってもたらされた。それから全国津々浦々に... 2020.02.29 ミステリー書評
エッセイ 自然に学ぶ 本書の著者の名前を見てピンと思い浮かんだ人もいるかもしれない。もっとも本書の帯にも書いてあるのだが、今からちょうど20年前の2000年にノーベル化学賞を受賞した方である。その白川氏が自身、そして研究者としての人生を振り返りながら、科学の愉し... 2020.02.28 エッセイ書評
時代 将軍家康の女影武者 様々な時代の中で愛する人・国のために闘う女性がおり、なおかつ創作でありながらも、それを描く作品も数多くある。本書は戦国から江戸時代初期にかけて活躍したある側室の女性を中心とした物語である。 その主人公は卯乃とあるが、史実では「英勝院」がこの... 2020.02.25 時代書評
エッセイ 40歳までにコレをやめる 当ブログの「管理人紹介」で生年月日を明かしているのだが、私は現在34歳である。今年35歳を迎えるため、四捨五入するといよいよ40代、俗に言う「アラフォー」の仲間入りを果たすこととなる。実際に40歳になるまではあと6年であるのだが、もっとも毎... 2020.02.22 エッセイ書評
書評 無限の玄/風下の朱 本書はタイトルの通り2編の作品が1冊に収まっている。 前者の「無限の玄」は父親が死んだところから始まるのだが、その父親があたかもゾンビのように生き返る。しかしその生き返るさまは死んだ家族が戸惑いを隠せなくなってしまった。 もっとも摩訶不思議... 2020.02.14 書評青春