穴あきエフの初恋祭り

人との距離と「コミュニケーション」、密接にあるものは、時として近づいたり、離れたりするようなことが往々にしてある。

本書はその距離とコミュニケーションの両方を描く7編の短編集であるのだが、そのコミュニケーションは同じ国や地域だけというものでなく、国を離れたり、さらには動物の垣根を越えたりするようなやりとりが目立つ。

特に表題作はエフという意味がかなり意味深であり、なおかつ外国人の名前を漢字で当て字にしており、海を越えても手紙を通じて距離を縮めるような描写がなんとも印象的である。コミュニケーションは会話をするだけでなく、「文通」など文章のやりとりにて人の距離を縮め、その距離という名の「空間」を短編集の分だけシチュエーションを変えながらも、変わらぬ「空間」と「コミュニケーション」と「距離」の妙がそこにあった。

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