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国際経済

台湾流通革命 ――流通の父・徐重仁に学ぶビジネスのヒント

台湾は日本の隣国の一つでありながら、最も親密な国として挙げられる。海外旅行となるとその国々の言葉を覚える、あるいはガイドブックを手に入れることが必須になることが多いが、台湾の場合も同様であると同時に日本語も思っている以上に通じる。通じる人の多くは日本統治時代を知る高齢者、もしくは日本の文化を積極的に学ぶ若者たちが多いという。しかも経済的にも発展しており、日本と錯覚するかのような充実ぶりと言われてい […]

スーパーリッチ ――世界を支配する新勢力

多くの先進国の経済では資本主義を採用している。資本主義経済になってくるとどうしても「貧富の差」といった「経済格差」は出てくる。しかしながらその度合いが大きくなることもあり、富の90%を富裕層が支配するといった事も少なからずある。 そのため本書で紹介されるスーパーリッチの存在もまた、資本主義の中ではどうしても生まれてくる事は自然のことである。とは言えど多くの国が資本主義として採用している現状を鑑みる […]

超入門カーボンニュートラル

F1などモータースポーツを舞台に活躍しているホンダが、昨年11月に2021年シーズンを最後にF1から撤退することを発表した。その理由として本書で紹介する「カーボンニュートラル」の実現に注力したいとのことだった。実際にホンダは今年4月に三部敏宏が新社長となり、2050年という長期にわたるカーボンニュートラルへのロードマップを示したばかりである。 ホンダを始め自動車業界でもカーボンニュートラルへの動き […]

お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?

もしも本書のタイトルのお題を私が問われたとしたのであれば、私は変わらず「働く」と答える。もっとも私自身はお金のために働く側面もあるのだが、それ以上に「愉しみ」で働くと言った側面もあり、お金が十分に得られたとしても、「愉しみ」が残っているため、働くことは変わりないためである。 さて本書の話に入るのだが、本書は「ベーシックインカム(最低限所得保障の一種)」についてである。実際に国によってはベーシックイ […]

危機対応と出口への模索―イングランド銀行の戦略―

経済は日々刻々と変化をしている。その変化は許容できるものなら良いのだが、格差を広げる、あるいは実感なき景気を生み出すなど、好まざる変化を起こすようなことがある。 その経済はコントロールできない所もあるのだが、ある種コントロールを行っている所もある。それが中央銀行の存在である。日本では日本銀行が挙げられるのだが、経済的な役割を果たしているかは論者によっては首をかしげていることだろう。 さて本書はイギ […]

〈効果的な利他主義〉宣言! ――慈善活動への科学的アプローチ

「利他」とは、 1.自分を犠牲にして他人に利益を与えること。他人の幸福を願うこと。 2.菩薩などが人々に利益(りやく)を与え救済すること。「広辞苑第七版」より とある。元々ビジネス書や自己啓発書などでも出てきており、根源の一つとしては京セラの創業者であり、日本航空の名誉会長である稲盛和夫氏が著書で「利他」の心を提示してから広がりを見せたことにある。 さて、この「利他」を実施すると言っても、どのよう […]

資本主義に出口はあるか

国家の多くは「資本主義」を取り入れており、その社会のことを「資本主義社会」とも呼ばれている。しかしながら「資本主義」と言っても、在り方は日々刻々と変わって言っている。その「変わり方」は現在どのような社会があり、その先にどのような「出口」があるのか、本書ではそのことについて取り上げている。 第一章「この社会はどんな社会なのか―「右/左」の対立の本質」 政治や経済などの思想において必ずつきまとうのが「 […]

SDGsとは何か?―世界を変える17のSDGs目標

ここ最近出てくる「SDGs」は「Sustainable Development Goals」という綴りの頭文字などから来ており、日本語にすると「持続可能な開発目標」という。もっともこれは今から10年後にあたる2030年までに持続可能な社会とするための指針として2015年の国連総会で採択されたものである。「SDGs」は国や自治体を飛び越え、民間企業でも経営的な観点から導入されることもあれば、これから […]

自由貿易は私たちを幸せにするのか?

「自由貿易」はというと、ニュースなどのメディアでは頻繁に流れてくるのだが、あまりピンとこない方もいることだろう。もっとも自由貿易自体、ものの輸出・輸入に関わることであるため、私たちの生活に大きく関わってくることとなる。もともと「自由貿易」とは、 「国家が、外国貿易に制限を加えず、また保護・奨励をも行わないこと」(「広辞苑 第七版」より) とある。よくニュースで出てくる規制や関税をかけるといったこと […]

女も男も生きやすい国、スウェーデン

ここ最近の日本はとかくに「生きづらい」国となっている。そもそもなぜ生きづらいのかについては複数の事情があるため、一概には言えないのだが、人間関係の希薄化などが挙げられる。 その反面の「生きやすい」はどのような定義なのか。もっともそのことについて考える必要がある。本書はスウェーデンを引き合いに出しながら、生きやすい国の在り方について取り上げている。 第1章「男女平等って何だろうースウェーデンの日常か […]