日中食品汚染

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中国における食品汚染が止まらない。最近でも期限切れ肉が輸出されたことにより、日本でも大騒ぎとなった。もちろん今回の期限切れ肉に始まった話ではない。他にも毒入りギョウザはもちろんのこと、ホウレン草や野菜エキスによって、時には日本人が食べて病気にかかった事例もある。これは中国産の食品についてもさることながら日本における衛生面の検査体制の甘さをも露呈することになってしまった。そういう意味で本書のタイトルが「中国食品汚染」ではなく、日本も同罪であるために「日中食品汚染」となったのかもしれない。
本書は中国産食品の恐ろしさ、そして日本における検査体制の欠陥を明かすとともにより安全にして行くにはどうしたら良いのかその防衛策についても提示している。

第一章「見えない食品の恐怖」
食品汚染というとおどろおどろしいように見えるのだが、実際の所、中国では日本の想像を遙かに絶するほど公害が起こっており、それにより河川や土壌が酷く汚染してしまっている。中には水が赤くなったり緑色になったりした川の画像が散見されるほどである。そのため、公害により汚染された場所でできた野菜や畜産物は汚染されているのがほとんどであり、それが中国どころか世界各地で輸出されている。まさに「食品テロ」と呼ばれるような実態がある。

第二章「中国の食品汚染地図」
他にも中国では添加物や農薬などが大量に使われているのだが、最も中国における公害は地上でも「PM 2.5」もあれば、地下は汚染水が地下水として流れており、双方から汚染されてコメや野菜などに感染されてしまっている現状がある。もちろん野菜や穀物の中には飼料として扱われるものもあり、それが家畜にも汚染物が伝染してしまう、と言うのもある。

第三章「食品汚染とヒトへの影響」
中国産のギョウザによって日本人が体調不良を訴える事件があり、そのことにより中国産「毒入りギョウザ」と呼ばれる様になった。もちろんこれは氷山の一角で米やもやし、生姜など「毒」と呼ばれる呼び名は日本も中国も同じである。他にも「毒」は大気や土壌、水質ばかりではなく、「遺伝子組み換え食品」についても同じことが言える。中国では遺伝子組み換え食品の製造・研究に積極的であるが、その弊害により奇形児が生まれた事例もあった。

第四章「なぜ汚染の連鎖は断ち切れないのか」
中国では今もなお汚染に悩まされ続けている。しかし都市部ではそういったことを意にも介さず、今日もまた物を生産し続け、空気・土壌・水それぞれの汚染をし続けている。そのような中で連鎖を立ちきることができるのか、著者自身も農業・食品加工などの観点から模索して言っているが、日本において「基本的なこと」ができているのかどうかが鍵となっていた。

第五章「重金属汚染という難題」
いくら一つの企業が積極的に安全な農業をやっていても他の所が何もやっていないようでは「暖簾に腕押し」の状態になってしまう。公害の中で最もネックとなっている難題として「重金属汚染」が挙げられる。これは日本でも四大公害として「水俣病」「新潟水俣病」の原因となった水銀、「イタイイタイ病」の原因となったカドミウムが「重金属汚染」の原因の一つとして挙げられる。中国でもそれらによって汚染されているのだが、その原因が鉱山や工場、さらには家庭と言った所にまで広がっている。

第六章「日本産食品は安全といえるか」
日本でも輸入の監視体制は厳しくしている物の、どこかに抜け穴があるのでは無いかと戦々恐々となっている。現に中国産食品は今日でも輸入されているのだが、それによる事故も起こっている現実がある。その度に監視体制を教誨していっているのだが、ある種「いたちごっこ」になっている、あるいは本当に安全な食品を輸入しているのかどうか疑問に疑心暗鬼を生じてしまう。

日本と中国の外交関係は冷え切っている一方で中国産の食品・商品に頼らざるを得ない現状もある。これは物価が安いと言うところから来ているのかも知れないが、本当の意味で自分の衣食住を自分で守るためには、国に頼るばかりではなく、自分自身も中国産のものを警戒するといった方法を考え、構築する必要があると言うことを、本書を通じて警鐘を鳴らしている。

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