ひらかれる建築―「民主化」の作法

「建築」や「建物」同じようなイメージが持たれるのだが、そもそも両方とも異なる。前者はもの・こと両方を指しており、後者はものしか表されていない。もっとも両者とも開かれているのかと言うと答えるのはなかなか難しい。その両者の言葉を交えながら、どのような「ひらかれる」ようになるのか、そのことについて取り上げているのが本書である。

第1章「建築の近代―第一世代の民主化」
本書で取り上げる建築のキーワードとして「民主化」が挙げられる。なぜ「民主化」なのかと言うと元々政治や国家体系が民主主義の中でどのように建築は行われていくのかがキーポイントとして挙げられるためである。

第2章「建築の脱近代―第二世代の民主化」
建築にも「近代」や「現代」といった時代がある。それは進化をしていく過程でDIYが生まれたのだが、そもそもそれが生まれたのも「民主化」の中で出てきた「資本主義」といった経済、その経済から生まれた「市場」によってもたらされたものである。

第3章「マスカスタマイゼーション―第二世代が辿り着いた日本の風景」
建築と言ってもただものを建てるだけではなくなってきており、「場」を活かしつつ建てることによって建てた建築物は新たな「場」が生まれ、産業として栄えることとなる。その発展のあり方について取り上げたのが本章である。

第4章「生き方と交差する時、建築は民主化する」
建築は人間の生き方にも変化をもたらしている。その変化は交差することにより、「民主化」として形を成すのだという。その方をなす理由とは何か、人間と建築の歴史それぞれにスポットを当てている。

第5章「第三世代の民主化、その作法」
「第三」の民主化とはどのようなものか、建築の進化、さらには街の進化といったところまで言及している。

建築にも歴史があり、なおかつその歴史には様々な思想や国家のあり方といったものがある。「民主化」と言ったものが出てきていると言える。

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