働く女子の運命

女性の社会進出が目覚ましい。そのこともあってか女性が要職に就くといったこともあるのだが、今でもなお世界的に見ても後進的であると主張する論者も少なくない。そういった女子がどのような身分の変化をし、なおかつ男女平等の社会への発展に伴って、いかに労働状況などが変化したのか、歴史とともに考察を行っている。

第1章「女子という身分」
元々女性は家庭で働く存在かと言うと戦前のことを見ると必ずしもそうではない。「女工哀史」といった本が出ているように、女子でも工場で働き、なおかつ過酷な労働環境で働き続けた歴史がある。「女子は家庭」といった風潮は戦後に入ってからのことである。

第2章「女房子供を養う賃金」
「結婚」をしてから寿退職をし、専業主婦として家庭に尽くすといった風潮は戦後から存在した一方でパートタイムの労働者の概念もまた生まれ、育つこととなった。

第3章「日本型男女平等のねじれ」
男女雇用機会均等法ができたのが1985年、その年に男女雇用を均等にするだけでなく、女性の社会進出が次々と進んでいった。冒頭でも述べた通りの雇用機会が女性にも広がりを見せるようになった一方である「ねじれ」が起こった。

第4章「均等世代から育休世代へ」
男女の雇用平等が叫ばれ始めた一方で、未婚率の上昇から出生率の現象といった「少子高齢化社会」が発展したことから「育休」の制度がつくられ、大きなものとなっていった。もちろんそれらが「ワーク・ライフ・バランス」として形成されていっている状況にある。

女子の労働環境は改善しつつあるのだが、その改善の中で新たな課題が生まれ、また解決に導いていく。そのスパイラルが女子に限らず日本の労働環境を良くする一里塚とも言える。