戦始末

どんな戦いや行動にも「後始末」は必要であり、その後始末はいったい誰がやるのかと言うのもカギである。本書は戦国時代における戦の後始末であるのだが、その中でも「負け戦」の後始末は大変なものである。どのように大変なのかと言うと「負ける」というネガティブな感情もあれば、最小限に被害を抑えるというような実務的な負担もあるので、両方の意味で大変なものである。

その戦における後始末の中心的存在となるのが「しんがり」、最後の退却を行う人々であり、なおかつ退路へと誘導する役割を担っている。しんがりを行う人、その中でも本書にて
列挙している人物は「武将」と呼ばれる人物であり、島津義弘や武田勝政といった有名な人物である。もちろん創作ではあるのだが、もしも武将がしんがりをやるのであればどのようなことを行うのか、様々な舞台を通して描いている。それぞれの武将の性格が表されていると言っても過言ではない。