(株)アップウェブ 藤田様より献本御礼。
今まさに「国難」の時代といえる。
リーマン・ショックを引き金とした経済の失速、米国債務超過による急速な円高、そして東日本大震災。日本はまさに「三重苦」では済まされず「四重苦」「五重苦」といえるような状態である。
そのような時にこそ「リーダーシップ」が輝くのだが、現在のトップではその「リーダーシップ」は輝いているのだろうか、いささか疑問である。
リーダーシップはビジネスの世界でも同じ事が言える。「グローバル化」や「経済失速」もあってか日本の経済そのものが疲弊しきっている。まさに「ピンチ」の時である。しかしその「ピンチ」の時にこそ「リーダーシップ」が発揮する、ととあるセミナーで講師が言っていた事を思い出す。
本書はそのような時代だからでこそ強いリーダーとは何か、そしてそうなるためにはどうしたらよいのかを「88個」のエッセンスにまとめている。
第一章「強いビジネスマンがする35のこと」
あなたは「強いリーダー」とは誰の事を想像できるか。
私であれば尊敬する李登輝元台湾総統を挙げる。彼は長年はびこっていた独裁主義を打破し、初めて議会議員選挙、さらには総統選挙を行うなど民主化を実現させた。それだけではなく1999年に台湾大地震が起こった。発生時にすかさず救助隊を出すなど先陣を切って復興を次々とアクションを起こし、早期の復興を実現させた立役者である。
それはさておき、本章では「大局観を持つ」「自己投資を続ける」などビジネスマンとして強くなるためのエッセンスをそろえている。
第二章「本物のリーダーがする41のこと」
形式的なリーダーと本物の「リーダー」とはいったいどこが違うのだろうか。形式的なリーダーは「管理」をおこなう事が多く、むしろビジョンを持つよりも現状を重要視する事が多い。
では本物の「リーダー」となるためにはどれを行えばよいのか。本章ではそれを41個のエッセンスにまとめている。
第三章「グローバールリーダーがする12のこと」
「グローバル化」が進んでいる。平たく言えば「国際化」が進んでいると言うべきか。
それをにらんで、あるリーディングカンパニーでは来年度に社内公用語を英語にし、他の企業でも外国人採用枠を増やすと言ったことも行っている。
今やグローバルに活躍する人材は日本の企業でも渇望している事はよくわかる。ではそのリーダーとなるためにはどうしたらよいのかを12個のエッセンスにまとめている。ここではテクニックというよりも精神的なところに傾いている印象がある。
今まさに「国難」と呼ばれる時代である。その時代だからでこそ、官でも民でも「強いリーダー」を渇望している。しかしそのリーダーは一朝一夕では、なし得ることはできない。本書の実践も去る事ながら、「リーダーとは何か?」「リーダーだったらどのように行動するか」を考える、もしくはシミュレーションをし続ける事でリーダーに近づくことができる。そう本書の巻末に書いてあるように「人は変われる」のだから。
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