フリーランスで食っていきたい!

「自由に働きたい」「好きな仕事をしたい」

という人も多い。しかしその業界で有名になるほど特筆な技術を持たなければいけない、いざフリーランスになるにも不安がある、といったこともあり、なかなか踏み出せない、もしくは上手くいかないという人もいることだろう。

本書の著者は経験なし、専門分野なしでもフリーランスになり、生計を立てているライターがフリーランスまでの人生と、フリーランスの為の戦略を伝授している。

第1章「26歳、等身大ライター、フリーランス1年生になるまで」
著者の会社員人生はわずか2年11ヶ月。「3年以内にやめる若者」の一人であった。3年だと個人差はあるが、専門知識やノウハウはあまり身につけられていないような状態である。そのような状況の中でなぜフリーランスとして生きようとしたのか、そしてライターになろうと思ったのか。
本章では自分自身の人生を振り返っている。

第2章「経験なし、専門分野なしでも、やっていける「フリーランス戦略編」」
経験や専門知識がない「フリーランス」は戦略をはじめ、よほどの覚悟や考えがなければ生きていくことはできない。むしろ自殺行為に等しい。
そうならないための「戦略」や考え方について、自分の売り方、仕事などの「戦略」を紹介している。

第3章「フリーランスの先輩3人に食いつきインタビュー」
「フリーランス」として生きる人は様々な事情や考え方、生き方がある。本書はフリーランスとして生きる3人をインタビューしながら、自分自身と重ね合わせてフリーランスになるまで、そしてなってからのことについてを伝授している。

第4章「謙虚に身につけておきたい!絶対トクするフリーランス力」
フリーランスになって1年。後ろ盾のない状況の中でどう立ち回ればよいのか、色々な気づきや学びを得ることができた。たかが1年、されど1年、その1年のなかで気づいた「力」についてのノウハウを25個の「力」にして取り上げている。チャンスや容姿、仕事、考え方、人との折衝など多岐にわたっている。

フリーランスになると、税金や年金、保険などの手続きも自分で行う必要がある。むしろフリーランスになるにあたって重要になるのだが、それについても本書の巻末にまとめている。
フリーランスは後ろ盾がなく、会社員になることより「サバイバル」という言葉を感じさせてしまう。しかし「会社員」や「公務員」も安定ではない。不安定な世の中だからでこそフリーランスの生き方も選択枝の一つとしてある。しかし、「フリーランス」に関する本は一回りも二回りも上の世代が説いているものが多い。同じ世代の視点から「フリーランス」について書かれている本は本書しかない。同じ世代がいざ「フリーランス」になりたい、という人のためのメッセージがここにある、と言える一冊である。