日本のビジネス界は「肩書きに弱い」という風潮にある。しかし「肩書き」と一口に言っても「社長」や「取締役」などよく知られている肩書きから「CEO」や「COO」などアメリカで使われている肩書きを拝借しているもの、あるいは「CGO」をはじめ企業独自の肩書きなどが存在する。
(ちなみに「CGO」は「Chief GUNDAM Officer」の略であり、ガンダム及び関連商品開発の責任者である。現在はバンダイ社長の上野和典氏が名乗っている)
他にも業界を見てみると「PM」や「ディレクター」「アソシエイト」「アナリスト」など色々な業界特有の肩書きも存在する。私自身も様々な業界の人の名刺を交換するわけだが、ユニークな肩書きを持っている人には肩書きをよく聞く。本書はビジネスに限らず様々な世界の「肩書き」を集めて「辞典」形式に解説をしている。
「様々な」と言うのが本書のミソであり、本書は何もビジネスの世界に限定して紹介しているわけではない。政治を司る政府から中小省庁、地方自治体、警察、消防、自衛隊などの公的機関、落語や歌舞伎、能や狂言といった伝統芸能の肩書き、アウトローの世界の肩書き、相撲や武道、スポーツ競技に関する肩書きなど様々である。海外文化が流入して増えたのかと思いきや、日本で生まれ育った肩書きも多く、本書全体を見ると「日本は肩書き社会である」と言われても過言ではないと言える。
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