買物難民―もうひとつの高齢者問題

日本は「高齢化社会」と呼ばれるほど長寿大国であり、高齢者の比率も高くなっている現状がある。中でも地域格差の問題もあれば福祉や年金など生活に関する問題も秘めている。

その中でもあまり知られていないのが、本書で紹介する「買物難民」である。これは地域格差、さらには高齢化社会とリンクして語られるもので、近年スーパーやショッピングモールが郊外にでき、客足もそっちに流れて行ってしまったことから高齢者など、交通弱者の方々が買物に行けない事情ができてしまっている。最近ではネットスーパーや宅配などのサービスも行ってきており、若干は解消してきているのだが、それでもなお解決できていないところがあるという。

買物難民は現在進行形で、地方で起こっているのだが、それをいかにして解決して行くべきか、地方行政や民間、さらには地域で問われるべき課題の一つとして挙げられる。