CUTE & NEET

本書の著者は「逆転裁判」で大ブレイクを果たした方であるが、その方が幼稚園を舞台にした作品を出したという。逆転裁判の雰囲気の幼稚園なのかと想像してしまうと、なんともシュールに思えてしまうのだが、実際の本書の中身はそうではない。

本書はとある引きこもりのニートが姪の面倒を見るようになってからというストーリーである。そのストーリーの中には冒頭でも述べた通り幼稚園が出てくる。その幼稚園で起こる出来事、そして純粋な子どもたちとのかかわりで、屈折しきったニートがどのような変化を起こすのかということが描かれている。

何とも子どもの描写がきれいで、もしも自分が子供の面倒を見るのであればということを想像してしまう。しかし本書はミステリー作品である。当然のごとく事件が起こるのだが、従来のミステリー作品とは違い、笑いと感動と謎解きと言ったものが存在するため、ミステリー好きというよりも、これからミステリー作品を読みたい方であればこれほど適した一冊はないと言える。

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