プロトコールとは何か 世界に通用する公式マナー

本書のタイトルを見てふと思いついたのが「プロトコル」である。そのプロトコルはシステム的な部分における「規約」「定義」を指しているのだが、もっと広い意味でいうと「儀礼」や「原案」そのものを指している。

では本書で取り上げる「プロトコール」とはどこに違いがあるのか、簡単に言うと「―」があるかないかの違いである。簡単に言うと意味は全く一緒でマナーや儀式のことを表している。それを極めることとなると世界におけるマナーをマスターしたことになる。そのプロトコールの本質と所作などはどこにあるのか、本書はそのことを伝授している。

第一章「プロトコールの専門家を目指して」
著者はプロトコールの専門家であるのだが、その著者は元々外務官僚であった。その外務官僚の中で身につけた国際的なマナーをいかにして身につけていったのか、自らの経験を綴っている。

第二章「国賓・公賓をお迎えするということ」
外務官僚の中でなぜプロトコールを学ぶ必要があるのかそれは国賓・公賓とのやり取りを行う必要がある。もちろん国内外のVIPにあたる人物と接する際にそのことなる国々のマナー学ぶ必要がある。しかし世界には200ほどの国があることから細かいマナーを覚えることは一筋縄ではいかない。そのためにプロトコールという共通のマナーや作法を知り、学ぶ必要があった。

第三章「プロトコール実践篇」
そのプロトコールとは一体どのようなものなのか、その実践編として取り上げているのが本章である。もっとも要人との会食やお出迎えなど様々なところで「マナー」がある。そのマナーの中にあるプロトコールとは何か作法や道具など自ら行ってきたことをケーススタディとして取り上げている。

第四章「ビジネスパーソンのためのプロトコール」
しかしながらビジネスマンにてそれは役に立つのかと言うとその通りの部分もあれば、異なる部分も存在する。前者について本章にて取り上げているのだが、ビジネスの視点ではどこの部分でプロトコールが役立つのか実践的に例示している。

本書を読むとプロトコールとは何かがよくわかるだけでなく、世界共通のマナーを知り、実践することができる。もっとも仕事の場でも実践できるように作られているので、マナーに自信のない人にとってはうってつけの一冊と言っても過言ではない。