絶滅危惧の地味な虫たち

絶滅危惧種に指定されている動物は多かれ少なかれあり、なおかつ指定されている中でも残っている数などによって度合いが異なる。中でも本書は絶滅危惧種に指定されている「虫」を取り上げているのだが、それらの虫を調べていくと、自然が失われている部分があるのだという、その根拠と知られざる絶滅危惧種に指定された虫を取り上げている。

1.「コウチュウ目」
「甲虫」と呼ばれる虫であるのだが、本章で紹介される虫はなんというか罵倒の言葉で使いそうな名前の虫ばかりである。イメージであるのだが、ある種の罵倒され続けて絶滅危惧種に指定されたと思ってしまうような名前なのだが、実際は生息地が自然環境の変化により少なくなり、それにより少なくなっている現状にある。

2.「チョウ目」
チョウの中には蝶であるほかに、蛾もまた「チョウ目」として分類される。その中でも美しい蝶もいれば、蛾もまた絶滅危惧種として指定されているものもある。

3.「ハエ目」
ハエ目の中には文字通りの「蠅」はもちろんのこと「蚊」や「虻」と言ったものまである。特に「蚊」の中にも絶滅危惧種として指定されている種類もあるのだが、その中には人体に有害な毒を持つようなものもあり、襲うことさえもあるのだという。

4.「カメムシ目」
カメムシというと夏の風物詩の一つとして挙げられ、独特の臭いもあれば、農作物にとっては害虫になることで忌み嫌う人も少なくない。そのカメムシの種類も多彩であり、匂わないカメムシもいるという。

5.「ハチ目」
本章ではハチを中心に取り上げているかと思いきやアリもまた取り上げられている。特にハチはミツバチやスズメバチだけでなく、ありとあらゆる種類のハチがいるということを証明している。

6.「バッタ目とその仲間」
コオロギやキリギリスなど秋の風物詩を蝶々づけるような虫が多くいるのがバッタ目である。そのバッタ目に分類される。バッタやカマキリ、さらにはコオロギというとけっこう色で判別するようなこともあるのだが、種類の中には違った色の虫も存在する。その中にもまた絶滅危惧種として分類される虫がいる。

7.「クモガタ類」
クモというと種類によっては人命を失うほどの毒を持つ害虫もいるのだが、益虫と呼ばれる習わしもまたある。もっとも私自身はクモに出くわすこともあるのだが、私に取っては害虫にほかならない。しかしながらクモによってはあたかもシーラカンスの如く「生きた化石」と呼ばれるクモも絶滅危惧種としているのだという。

8.「多足類と仲間など」
多足類というとワラジムシやダンゴムシと言ったものが存在するのだが、他にもムカデやヤスデといった種類もあり、その中には絶滅危惧種もいる。

絶滅危惧種の動物はいくつもあるのだが、昆虫などの虫もおり、中には私の知らなかった虫も存在する。その虫たちが絶滅危惧種にあるのはよく言えば「変化」であるのだが、悪く言えば「消滅」とも言える。生態系の変化は絶えず行われているのだが、それが善か悪なのか、絶滅危惧種の虫たちを見て判断した方が良いのかもしれない。