シャルロットの憂鬱

本書で取り上げている「シャルロット」は女性の名前のように見えるのだが、実はメスの犬であり、元警察犬である。先述の通り、過去に警察犬を行ったため、事件の捜査などを行ってきたのだが、そこから引退をした後もまた、事件に遭遇することとなった。

その事件はまさに不可解なものであり、なおかつ解決に導くために、どのようなトリックがあるのか、そこにはシャルロット自身の遍歴にあったのかもしれない。

元警察犬としての経験、そこから引退してから人の縁ができるようになり、その縁が事件解決への大きな手がかりとなった、それと同時に犬をはじめとした動物を飼うことに対して一石を投じたといっても過言ではない。ミステリー作品ではあるものの、事件を通じて人と動物との関わりの重要性が如実に表されている一冊と言える。