村の日本近代史

よく教科書などで取り上げられる「日本史」は中央はもちろんのこと、主要都市における出来事など多い。しかし都市や中心地から離れた「村」にもまた「歴史」が存在する。では村はどのような歴史を辿っていったのか、本書は近代から現代にかけてを取り上げている。

第1章「村の近代化構想―織豊政権期」

元々「村」は単なる人の集まりであった。その人の集まりによって伝承が生まれることもあった。しかし秀吉の天下統一に伴い、独自ルールの撤廃され、村そのものが境目が作られ、今ある村の原型がつくられた。

第2章「村の変貌と多様化―幕藩体制期」

江戸時代における「村」は都市のある種「植民地」のような様相だった。都市膨張によって、蚕食の立場になってしまい、農作物の「石高」の帳尻合わせに使われると言った事があった

第3章「村の復権構想とその挫折―明治初期」

江戸時代が終わり、廃藩置県が行われると、「村」としての復権構想があったのだが、それが挫折をしたのが明治時代初期としてあった。いつからできて、なぜ挫折したのか取り上げている。

第4章「土地・人・民富の囲い込みと新たな村の誕生―明治中期」

新しい「村」としての定義として大きな出来事として「地租改正」がある。その地租改正によって土地もあれば、市区町村がどのように作られ、変化していったのかを取り上げている。

「村」としての形は時代と共に変わってくる。それは都市にしても、国にしても同じ事かも知れないが、「村」には「村」独自の誕生と変化があった。そのことが本書でもってよくわかる。

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