青い孤島

何か「東西対抗」というような雰囲気を持つような舞台である。本書は小さな島における東と西との戦いを描いているのだが、ドロドロとした戦争と言った雰囲気ではなく、選挙戦をはじめ色々な戦いを行っており、いつも「東西対抗○○合戦」というような雰囲気を持っている。

もちろん「戦い」であるだけにバチバチとした雰囲気を持ちながらも、ほっこりした要素が非常に強いため、「喧嘩するほど仲が良い」という諺がよく似合う。

そのような島にサラリーマンでありながらたどり着いた。昔で言う所の「島流し」「流刑」といった様相を見せるのだが、かつては居場所がなくうだつが上がらなかったのだが、むしろ自分の居場所を見つけたかのように、しゃかりきになって働く姿があった。もっとも主人公の名前が名前なだけに、島民たちも仕事を押し付けているが。それでも「必要とされている場所」の重要性、そして輝ける場所は必ずどこかにあると言うことを教えてくれる一冊と言える。