コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、もう2年4ヶ月の時が過ぎた。収束の兆しが見えてくるかと思いきや、また感染拡大、といった繰り返しがずっと続いている状況にある。

このコロナウイルスは感染拡大とともに、私たちの生活に大きな「狂い」をもたらしたことは言うまでもない。その「狂い」は経済的な打撃も例外なく入っている。その中でも「貧困」「格差」にフォーカスを当てたのが本書である。

第1章「コロナ禍が浮き彫りにした貧困と格差」

コロナ禍により、働けなくなり、転職などの就職活動に困る人も出てきた。収入も激減し、ある程度暮らせた所が、急転直下で破産状態になるような人も出てきたほどである。しかも正社員でも会社他立ちゆかなくなり、解雇されるといったことまで起こった。

第2章「コロナ禍で窮地に追い込まれる女性たち」

本章では女性に着目しているのだが、男性でも崖っぷちに追い込まれることも少なくない。しかし女性ならではの境遇もある。本章では仕事・家族・お金などの事例を踏まえて取り上げている。

第3章「コロナが明けたら美人さんが風俗嬢やります――「ナイナイ岡村風俗発言」を検証する」

2020年4月23日に放送された「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」にての発言を取り上げている。放送後に賛否両論(主に批判が多かった)が起こり、翌週のオールナイトニッポンでは自らの謝罪と、相方である矢部浩之の叱咤も放送された。それに関する所見を取り上げている。

第4章「コロナ禍の貧困危機から命と暮らしを守る――支援・相談窓口」

コロナ禍により、様々な「支援」や「給付」などの制度があった。しかし制度によっては手続きが難しく、なかなかその支援を受けられないといったことがある。特に「支援」は官民関係なく行われているが、その窓口のあり方、そしてどのように活用したら良いかを取り上げている。

第5章「誰一人取り残さない社会を実現する」

状況は刻一刻と変わっていく中で、取り残されることも少なくない。しかし日本国憲法第25条に「生存権」があり、それを行使しつつ、誰もが社会的生活を送ることが必要であるという。本章ではそれを行うための提言を6項目にして行っている。

コロナ禍によって、私たちの生活は激変し、中には社会に取り残され、生活すらままならない人もいることは確かである。本書はその取り残され、貧困にあえぐ人をどう救うのかに注目しつつも、コロナで生まれた「格差」がどうであったのかを明かした一冊と言える。

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