雨の日は、一回休み

おじさんだってつらい」

この言葉がどうしても頭から離れられない一冊である。「男女雇用機会均等法」が施行される前はおじさんたちは頑張れば活躍できる土壌があった。しかし先述の法律が施行され、また社会的な風潮が変わってからは、実力などが伴わなければ、淘汰される。それは「おじさん」とて例外ではない。

本書はそのおじさんの悲哀を5編描いている。方やセクハラ疑惑をかけられ四苦八苦し、方や女性後輩と昇進争いに敗れ、方や離婚してしまい、親子共々気まずい関係になり、方やネットでピンチになり、そして定年退職してから孤独を味わう。

5つの立場にある「おじさん」たちはどのように生きてきたのかというのを描いているのだが、かくいう私も男性で、現在未婚。もう「おじさん」になってきているのだが、反面教師としていけるのかどうか、あるいはその通りになってしまうのか、不安を抱きながら読み進めた。

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