文芸・評論

ミステリー

第四の暴力

「暴力」は非常に怖いものである。暴力がいったん発生すると、その報復が暴力として行われ、やがてそれが広く伝播する。本書のタイトルのように第二・第三、そして第四の暴力として形成づけていく。 本書は「報道被害」や「過熱報道」といった「暴力」を取り...
書評

若旦那のひざまくら

恋愛を「織りなす」と言う言葉を見事なまでに表現している一冊である。 本書はあるデパートのバイヤーが京都にやって来て、京都の伝統的な織物である「西陣織」の織屋の若旦那と出会ったことから物語は始まる。和服への普及に燃えるバイヤーと織屋の関わり、...
ミステリー

死神刑事

何とも物騒な刑事のタイトルだという印象しかない。 その「死神」の由来は、異名のついた刑事の相棒を行うと出世の道が閉ざされると言うもので、キャリアアップという意味での「死」を意味しているから「死神」の異名をつけられたのだという。その相棒に選ば...
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ミステリー

人間狩り

見るからに物騒なタイトルである。 本書は凶悪事件の「元」犯人を追う警察小説であるのだが、その「元」とついているのがキーポイントであり、なぜ「元」とついたのかと言うと、「少年法」の適用により、刑事罰を受けなかったというものである(2000年以...
書評

正義の申し子

「正義」を振りかざすような人を見るといい気がしない。もっとも私は「正義」と言う言葉が嫌いである。その理由としては昨今のこともあるのだが、正義を振りかざすような人は自身の価値観を「正義」と捉えて、相手にぶつけるような印象が強く、ぶつけられた側...
ミステリー

消えた断章

推理作家を目指すとある大学生は妹の友人と出会うことに。その友人にはある事件に巻き込まれた。身内トラブルのように見えて、実は殺人事件だったという。その事件は友人の一家が崩壊する序章となったのだが、その事件の裏にはどのようなものがあったのかと言...
エッセイ

「さみしさ」の研究

「さみしい(寂しい・淋しい)」を辞書で引いてみると、 「1.もとの活気が失せて荒廃した感じがする。  2.欲しい対象が欠けていて物足りない。満たされない。  3.孤独がひしひしと感じられる。  4.にぎやかでない。ひっそりとして心細い。」(...
エッセイ

ぼくは眠れない

本書は長らく不眠症を患った方の体験談であるのだが、著者自身は作家・エッセイストなどマルチに活躍する人物である。順風満帆に見えるのだが、その裏には35年もの間「不眠症」を患っていたのだという。その不眠症の闘病日記と言うべき一冊が本書である。 ...
書評

銀河帝国は必要か?

もはやAIの技術が進化しており、ロボットが接客をすると言った時代にも入っていたとも言われている。もっともロボットにより人間の働ける所が少なくなってくると言った論者もおり、果たしてそうなるのかはこれからの技術革新になってからという他ない。 本...
書評

入門 万葉集

昨年の5月1日に、30年以上続いた「平成」の時代が終わり、元号が「令和」に改められた。もう間もなく1年の時を迎える。 そもそも「令和」は、この万葉集から取られており、原文では、 「于時初春『令』月 氣淑風『和』 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」...
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