ホラー

書評

大人になる時

人は誰しも「大人」になる。その「大人」となる定義は肉体的に大人になることもあれば、人によっては精神的に「大人」になるという意味合いもあり、人それぞれとしか言いようがない。 本書はその「大人」になることについてをエピソードを綴った短編集である...
書評

ファイナルガール・サポート・グループ

「ファイナルガール」は元々、 ホラー映画に登場する人物類型である。1960年代後半以降のアメリカで大量に作られたホラー映画が、一様に「純粋な若い女性が男の殺戮者と対決するが最後には生き残る」という構造をもっていることが映画研究の分野で注目さ...
ミステリー

聖女か悪女

表紙からしておどろおどろしさ全開の印象を持っているのだが、中身も負けず劣らずのおどろおどろしさだった。結婚パーティーという幸せの最中で起こった、あまりにも惨い悲劇。しかもその悲劇にはある「復讐」があった。 しかもその事件は殺人事件と監禁事件...
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書評

猿神

本書の舞台はとある工場が舞台となっている。しかしその工場では「ブラック」という言葉を通り越しているほど過酷を極めた。心身共に疲弊する労働者たちだが、そこである暴行事件が起こり、犯人は逃走した。その事件の後に、奇妙な音が聞こえるようになった。...
書評

愛じゃないならこれは何

よくある恋愛小説は、胸がときめくような作品が多く見られる。しかし本書は「恋愛小説集」であるが、ある意味「ホラー」のように思えてならない。 愛とは異なるのだが「恋は盲目」と言う言葉がある。本書で収録されている恋愛小説の数々は何とも恋愛に対して...
ミステリー

月の淀む処

よくスーパーに行くと安売りしている商品には「訳あり商品」といったものがあり、住宅情報や不動産屋のところでは「訳あり物件」なるものが存在する。 本書で紹介される「マンション」は築40年で年季も入っているのだが、ある種「訳あり」という感がある。...
書評

ムシカ 鎮虫譜

何とも不思議なタイトルである。本書には「虫」といった要素もあれば、ラテン語やイタリア語における「音楽」を意味する「ムジカ(Música)」という意味をなしている。その2つの要素を合わせてタイトル付けているのも面白味がある。 本書の主人公は音...
書評

無限の玄/風下の朱

本書はタイトルの通り2編の作品が1冊に収まっている。 前者の「無限の玄」は父親が死んだところから始まるのだが、その父親があたかもゾンビのように生き返る。しかしその生き返るさまは死んだ家族が戸惑いを隠せなくなってしまった。 もっとも摩訶不思議...
書評

人喰観音

本書のタイトルからしておぞましさが全開である。もっとも登場人物も外面は「観音様」のごとく人間離れした美しさを持っていた。しかしその内面は、人倫を完全に踏み外した行為を行うと言うものである。 もちろんその行為自体もタイトル負けどころか、それ以...
書評

人外サーカス

サーカスというと夢を与える仕事のように見えるのだが、本書は何というか「恐怖」を与える仕事のように思えてならない。「恐怖」というとお化け屋敷のように思えるのだが、お化け屋敷のような一瞬の怖さというよりも、トラウマとなって尾を引きそうなほどの「...
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