聖女か悪女

表紙からしておどろおどろしさ全開の印象を持っているのだが、中身も負けず劣らずのおどろおどろしさだった。結婚パーティーという幸せの最中で起こった、あまりにも惨い悲劇。しかもその悲劇にはある「復讐」があった。

しかもその事件は殺人事件と監禁事件の2つであるが、殺人も8人を、さらには監禁も子ども8人をという人数もさることながら、その動機はまさに、人間としての「悪」という伏魔殿を見いだした。

ミステリー作品であるのだが、それ以上に人間の内面が完全に「ホラー」の要素がかなり詰まっているようでいてならなかった。もっとも本書の表紙がかなりグロテスクな絵で、タグには【閲覧注意】とも書いてしまうような印象を持つのだが、中身もそれをものの見事に沿っており、心臓に弱い方であれば心して読み進めた方が良い一冊である。

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