家族

書評

世界のすべてのさよなら

「サヨナラダケガ人生ダ」 この言葉は井伏鱒二が「人生足別離」を邦訳したものであり、井伏鱒二の言葉の中でも最も有名なものとして取り上げられている。もっとも人生には出会いと別れがあり、その中でも別れは必ずといってもいいほど遭遇するものである。仲...
書評

父・横山やすし伝説

おそらく昭和の「MANZAIブーム」の中核にいたコンビとして横山やすし・西川きよしであると言っても過言ではない。そのうち横山やすしが昭和の漫才界の中核を成した人物の一人であることもまたよく知られている。 その一方で様々な事件を起こした人物で...
書評

愛の夢とか

愛を描くのはなかなか難しい。それは男女の恋愛はもちろんのこと、家族愛など「愛」という言葉を拾い集めていくと、様々な要素があるためである。しかしながら、本書では様々な角度における「愛」が散りばめられた短編集であり、なおかつ多くの「愛」を網羅し...
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書評

美しい距離

人と人との間には、多かれ少なかれ「距離」なるものが存在する。距離の長さは近いものもあればと遠いのもあるのだが、家族や夫婦と言った間柄であれば、限りなく近い者と成、赤の他人であればあるほど遠いものとなる。 しかしながらその距離によっては煩わし...
日本人

丘の切り株

著者は昭和5年生まれであり、現在おそらく87~88歳といったところである。長い人生の中でサラリーマン生活を送る、あるいは家族の生活を送り、その子供たちが結婚して、さらに孫までできた。 現在著者は私と同じ鎌倉市に在住しているという。その在住し...
書評

あさ美さんの家さがし

人間生活の上で最も重要な要素として「衣食住」がある。その中でも「住環境」は、日本においては充実したものであるのだが、それにもピンからキリまで存在しており、住環境で幸せを得る人もいれば、逆に不幸を被ってしまう人もいる。中には「ホームレス」や「...
書評

廃園日和

私自身、最後に遊園地に言ったのはかなり前の話になるので遊園地に行ったことの記憶はおぼろげしかない。もっとも言ったといっても故郷である旭川の旭山動物園にかつてあった遊園地で遊んだことがある(どうやら11年前に廃止されたらしい)。他にも中学の修...
書評

波に乗る

入社してわずか1ヶ月で会社を辞めた後に届いた訃報。それは父親の死であった。しかしその死をきっかけに父はどのような人生を送っていったのか、何も知らなかった主人公は父が生活をしていたある丘の上の海の街に行くこととなった。 その海の街は当然の如く...
国内

家族という病

薬と毒は表裏一体であり、もの・時としては薬にもなり、時としては毒になる。 家族もまた然りであり、人間として成長する、安定するための薬にもなれば、時として毒や病の源にもなる。本書はなぜ「毒」や「病」の元となり得るのか、その本質を追っている。 ...
書評

妻が椎茸だったころ

想像していくだけでも奇妙であるのだが、想像通りのものではなく、むしろ妻の形見であるレシピとして椎茸を使った料理がある所にある。その椎茸が印象的で、そのタイトルになったのではないかと推察する。 本書は短編集であるのだが、共通しているのが「偏愛...
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