美しい距離

人と人との間には、多かれ少なかれ「距離」なるものが存在する。距離の長さは近いものもあればと遠いのもあるのだが、家族や夫婦と言った間柄であれば、限りなく近い者と成、赤の他人であればあるほど遠いものとなる。

しかしながらその距離によっては煩わしさもあれば、孤独感を生み出す要因にもなる。近しい人が病めるとき、あなたの立ち位置はどこにあるのか。そのことについて考えるきっかけともなり得る。そのなり得る距離はどこにあるのか、そして本書のタイトルにある「美しい距離」とはいったい何なのか、「病」や「命」を主眼にして描かれている。

もっとも命の尊さと言うよりも、家族や夫婦の距離の在り方、というのを考えさせられる一冊である。「距離」は人間関係において必要なことではあるものの、取り方によってはナーバスにもなりかねないためである。本書は夫婦間・家族間ではあるものの「理想」を突き詰めて描かれた距離とも言える。

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