愛の夢とか

愛を描くのはなかなか難しい。それは男女の恋愛はもちろんのこと、家族愛など「愛」という言葉を拾い集めていくと、様々な要素があるためである。しかしながら、本書では様々な角度における「愛」が散りばめられた短編集であり、なおかつ多くの「愛」を網羅していると言っても過言ではなかった。

表題作は女性同士の愛。女性同士というとドロドロとした印象を持ってしまうこともあるのだが、爽やかでありつつ、甘酸っぱさも持つほどの雰囲気にできあがっている。他にも男女間の恋愛もあり、なおかつ出版時は東日本大震災の影響もあって、その被災者たちへの愛も描かれている。

私自身も「愛」についてはある程度知ってはいるものの、著者の足下にすら及ばないほど知っているものはほとんどないと言える。そんな私が知らなかった「愛」のカタチがギュッと詰まっているのが本書と言える。

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