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生活

もたない男

本書は決して「モテない」方のための本ではなく、あくまで「断捨離」などの「整理」について自ら実行したことをつづった一冊である。「断捨離」のみならず、シンプルに生きる、あるいは生活するための術はいろいろとあるのだが、著者は「断捨離」どころではなく、なんでも捨てるほどであるという。そのため「もたない男」というタイトルがついたと言える。 第一章「なぜもたないのか?」 元々著者は作家というよりも漫画家で「じ […]

江戸「粋」の系譜

「粋」という言葉は「いき」と読む人もいれば、「すい」と読む方もいる。江戸時代にはそういった「粋」と呼ばれる人物や文化があり、落語や歌舞伎などでそれが伝承し続けられている。 しかしその「粋」はどこから生まれ、育てられ、現代に根付いているのか、本書ではそのことについて取り上げられている。 第1章「江戸時代のメディア・プロデューサーたち」 「メディア」と言うとテレビや新聞、週刊誌などがあるのだが、江戸時 […]

くらしの活銅学―健康と衛生に不可欠なミラクルミネラル

私たちの生活の中で金属は切っても切れない関係にある。本書は「銅」について取り上げているのだが、例外なく親しまれている。その身近な存在である銅が、いかにして親しまれているのか、食生活や衛生、そして生活の中の歴史とともに紐解いている。 <食生活と銅> 「銅」というと食器や道具を取り上げているのかと思ったら、実は栄養素の一つとして挙げられることがある。どういったものがあるのかというと「チョコレート」や「 […]

火山のふもとで

「火山」と言えば、昨年の御嶽山、先月には口永良部島の噴火、箱根山の活発化など火山に関する出来事が数多くある。そういった状況の中で火山のふもとにて暮らしている方々は気が気では無いのかもしれない。 本書は浅間山のふもとにある山荘を舞台にした、ある若き建築家が恋をしながらも、設計コンペに向けた仕事との戦いを描いている。本書の舞台である浅間山は群馬県と長野県の間に位置しており、活火山で非常に有名である。本 […]

日本人の耳をひらく―聴覚がもっている不思議な力

本書の帯に「繊細で鈍感な日本人の耳」とあった。確かに日本人は繊細な音を愛する部分もあれば、大音量の場所もある。その二面性を持っているのだが、その日本人の「音」に対する文化や思想とはどのような道を辿っていったのか、正直言って知りたいと思い、本書を手に取った。 第1章「日本人の耳問題」 「音」は耳の「振動」が見えない形となって表われたものである「音」とひとえに言っても様々なものがあり、ピアノなどの楽器 […]

水の道具誌

そろそろ梅雨の時期であるが、その時期が抜けると真夏になる。30度以上の気温が続く状況にある中で水や塩分は必要になってくる。そうじゃなくても、私たちの生活に必要な「水」、今では上下水道が完備されており、水不足や災害などが起こらない限りはいろいろな用途で使われるようになっている。 ではその「水」は今までどのような使われ方をし、楽しまれてきたのか、本書は「水」にまつわることについて取り上げている。 第1 […]

荻窪シェアハウス小助川

「シェアハウス」が若者を中心に広がりを見せている。リビングや台所や浴室などを共有し、家賃も安価である事、そして希薄になりつつあるつながりを持つ事ができることが要因とされている。その一方で、「脱法ハウス」と呼ばれるような問題も表面化しており、むしろメディアではマイナスの面がクローズアップされているように思えてならない。 本書はそのシェアハウスに住む6人の共同生活を描いている。見ず知らずの6人は「生き […]

科学者たちの奇妙な日常

自分は「普通」に思っていても、他人から見たら「奇妙」と思うようなもの・ことがある。本書で紹介する科学者たちの日常についても同じことが言える。科学者たちにとって普通の日常を送っているように見えるものの、科学の研究と関わりの無い人々から見たら、まさに天然記念物を見ているような、物珍しいものを見えている。 第一章「科学者の生態分析」 別に天然記念物の如く物珍しい動物に出会うというわけではないのだが、サラ […]

江戸を割る―和算とトリック・占いの不思議なつながり

本書のタイトルは「江戸を割る」と書いてあったが、「何を割るんだろう」と疑問に思ったのだが、サブタイトルを見ると「割り算」であるという。 本書は江戸時代における「割り算」をピックアップしながらトリックや占い、日常生活についてどのように受け入れられたのかについて取り上げている。「割り算」というと割った後の答えになる「商」と余った数の「余り」と言うのがある。それを算出する方法について、かつては棒を並べた […]

モノを捨てよ世界へ出よう

日本は今、「閉塞感」に覆われている。しかし日本ばかり住んでいては、思っている以上に「閉塞感」を感じることはない。一度海外に出てみると日本のすばらしさと同時に「閉塞感」についてまざまざと感じる事は無いのかもしれない。著者は1年の3分の2は海外で過ごすため、日本に帰ると閉塞感が、帰ってくる度に強まっていることに危機感を覚えたのだという。 本書は自らの経験を通じて、海外に渡ることによって視野を広めること […]