科学者たちの奇妙な日常

自分は「普通」に思っていても、他人から見たら「奇妙」と思うようなもの・ことがある。本書で紹介する科学者たちの日常についても同じことが言える。科学者たちにとって普通の日常を送っているように見えるものの、科学の研究と関わりの無い人々から見たら、まさに天然記念物を見ているような、物珍しいものを見えている。

第一章「科学者の生態分析」
別に天然記念物の如く物珍しい動物に出会うというわけではないのだが、サラリーマンと科学者の違いとは何かと言うことを知る必要があることから、科学者の「日常」について見てみる。見てみると科学者それぞれで、よくドラマや小説にあるようなベタな話として「丸一日研究室にこもっている」と言うのもあれば、サラリーマンのように朝9時出社・夜5時退社というのもあれば、昼から深夜まで行う人もいる。もっと言うと外で調べ物をして丸一日過ごすというような人もいるなど、一括りにはできない。もっと言うと調査や文献の整理など、研究所だけで収まらないようなものもある。

第二章「研究で稼ぐには?」
アイデアを守るための基本中の基本としては「実験ノート」がある。実験ノートというと先日検証実験が終わった小保方晴子の事を思い浮かべるのだが、実際に研究に関わることを記したノー遠出ある。最もその「実験ノート」にはフォーマットという概念は存在しない。そして実験ノートを記録し続け、新しい発想や成果が証明できたとしたら特許を取得する必要がある。この「特許」が肝心であり、収入源の根幹と言える。

第三章「研究をオモテに出す」
研究を表舞台い出すと言うのはいったいどういうことか、それは色々とある。一つは「学会」、もう一つは「論文」である。結局の所「オモテに出す」と言っても学会や論文になるとその界隈でしか発表されないため、実際に表舞台に出てくることはほとんど無いのだが、数少ない例としては市販されている科学誌に出るといった事が挙げられる。

第四章「博士はどこにいる?」
表に出ているようでなかなか認知されていない科学にまつわる問題の一つとして「ポスドク」がある。ポスドクは「ポスト・ドクター」の略で

「博士研究者。博士課程の終了後、常勤研究職につく前に任期付きの契約で研究を続ける者」「広辞苑 第六版」より)

とある。コレの何が問題なのかというと、それを行う受け皿がないこと、もし行われたとしても契約が5年という長期的なものから1年しかないと言ったものがある。仕事で言う所の「非正規雇用者」を当てはめてみると非なるもののように見えて通ずるものもある。
他にも博士は起業にも、研究職として雇われたりするのだが、こちらの場合は短期的に結果をダサ鳴ければ左遷されると言うことも起こっている。博士を取得しても、本当に安定した仕事に就けるかどうか、それは研究の云々もあるのだが、もっと言うと社会人としてのあり方も問われてきていると著者は指摘している。

第五章「これができなきゃ科学者じゃない!」
そんな博士受難の時代の中で、必要なものは何と行っても社旗人として必要なものがある。理解力や説明力、伝える力、文章力、プレゼンテーション能力など、サラリーマンとして得るべきスキルが備わっているかどうかによって、企業・研究所問わず渡り歩いていけるかが変わってくる。

第六章「あなたはどの科学者タイプ?」
科学者にも色々な人がいる。科学者にもそれぞれの学会など所属組織があり、研究にしても、発表にしても異なる。そのため本章では、科学者のタイプを色々と取り上げている。

第七章「拝啓総理大臣様 科学立国になるおつもりあって?」
科学立国にするためにどうしたら良いのか、もちろん科学者の間でも研鑽を積んでいるのだが、実際に政治的な面でも後れを取られているのだと著者は指摘している。その上で、日本は科学をどのように発展すべきなのか「拝啓 総理大臣様」と首相宛の手紙として、提言を行っている。

今年の初頭に小保方フィーバーがあったと思ったら、様々な疑惑によって手のひらを返して批判の嵐に晒された小保方晴子氏。一連の報道を見ていて、私自身違和感を覚えたのは科学ジャーナリズムはなんなのかである。それを知る根幹として科学者はどのような日常を送り、どのようなキャリアを積んでいくのか、本書を通じて知りたかったというのが狙いである。その狙いを本書が見事なまでに補ってくれたと言っても過言ではない。

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