英語以前に身に付けたいこと

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今は沈静化しつつあるのだが、2~3年ほど前にある企業が「英語公用語化」する事で、ビジネスに限らず、経済界、さらには日本全体で大論争となった。私自身は英語教育については賛成の立場であるが、それ以前にやることがあるのでは、という疑問を持っている。
著者もその一人で、英語以前に学ぶべきことがあることがあるのだという。具体的にどのようなものなのか、そのことについて紐解いているのが本書である。

第1章「脱・内向き、下向き、後ろ向き」
著者は昭和女子大の学長であるため、女子大生の生の声を聞くことがある。その中で本章のように海外に目を向けず内向きであり、なおかつ下向きで後ろ向きな姿勢、考え方などが目立つのだという。しかし本当はグローバル化ということであれば、世界に目を向けてみて、海外へ旅行する、あるいは留学することで視野を広げることが必要になってくる。

第2章「グローバル時代を生き抜く基礎づくり」
グローバル化の時代になると様々な能力が必要になるのだが、本章では基礎づくりとして「丈夫な体を持つ」といった肉体的な面、「くよくよしない」「挫折を歓迎する姿勢を持つ」など精神的な面の両方を持つことについて説いている。

第3章「グローバルキャリアのつくり方」
大学生は、大学生にしかできない体験をすることが非常に重要である。しかし「大学生にしかできない体験」とは行ったものはどのようなものがあるのか、土嚢名ものかというと留学はもちろんのこと、大学でのサークル活動、さらには積極的に勉学に励む、研究をする、論文を書くなど多岐にわたる。もちろん英語の勉強もまた大学で行うと良いと著者は語る。

第4章「ビジネス社会における国際力」
ビジネスはもはや日本・海外の差別は関係ない。モノ・サービスの売り買いや交渉などはどのような国の人にも関係なく平等にある。もちろんそのことを認識した上で発言を行ったり、戦略を練る、交渉をすることなどを説いている。しかし本章では「マフィア要因の育成」について語っているのにはビックリした(中身は経験・人脈・影響力と至極まっとうなことが記されている)。

第5章「世界で通用するマナー」
「日本の常識は、世界の非常識」という言葉を認識した上で、海外のマナーについて知る必要がある。もちろん知る・知らないの差は雲泥にもなり、海外でビジネスできるかどうかの試金石にもなる。

第6章「英語教育を考える」
私自身、今の中高の英語教育は必ずしも英語をマスターするとは思っていない。だからといって小学校のうちに英語教育することにも反対である。もっとも英語を知る以前に日本語や日本の歴史を知ることは必要だというのだが理由である。
著者はどのような意見なのかというと政府が行っていることには「おおむね」賛成である。しかし異論として、英語を楽しむこと、そして英語に慣れ親しむ環境を持つこと、そしてコース分けなど必要に応じて教育を受ける必要があるという条件が付いている。

第7章「地球的課題に目を向けよう」
ここで言う「地球的課題」は、ビジネスのグローバル化による労働市場の変化、外国人との共生、環境問題などが挙げられている。

英語以前に身につけるべきことはあるのだが、基本的に英語を学ぶことも重要視している。しかし英語を学ぶだけでは、グローバルな時代を生き抜くことはできない。本書はこれからグローバル時代に飛び込む大学生のために書かれているが、これは今の社会人でも読む必要がある。とりわけ「英語を学んでいれば大丈夫だ」という人であれば、なおさらである。

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